新型架台『ZERO』のコンセプトと製品概要

新型架台『ZERO』のコンセプト

●使いやすい片持ちフォークマウント
経緯台式の架台で、片持ちフォーク式架台は、世の中に多く出ています。経緯台式のマウント形式として現在主流といえるもので、シーソー式の架台に比べ、片持ちフォーク式の架台は、一度バランスをとってしまえば、望遠鏡の仰角の変化によるバランスの崩れがなくとても使いやすいという大きなメリットがあり、その利点により、シーソー式架台に比べ、フリーストップ式の架台がとても使いやすいという特徴があります。
しかしながら、現在流通している片持ちフォークマウントは、剛性や振動の収束という点で、ほとんどの製品で「問題」を抱えており、弊社で新型の片持ちフォークマウントを開発するにあたり、これまでの片持ちフォークマウントの弱点の解消というのが、大きな目標となりました。
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●ZERO〜文字通りゼロからのスタートでした
弊社で片持ちフォーク式架台の構想が始まったのは、約10年前になります。当初は弊社のアトラス80架台で使っている水平軸をそのまま活用して、片持ちフォーク式経緯台が実現できないか。というところから設計が始まりました。開発経緯と経過に関しては、沢山の人が関わり、興味深い話も沢山あるので、いずれ詳細を記事にしたいとおもいます。
今回は、この架台がどのような特徴を持つのか、どんな架台なのかを中心にお話しをしたいと考えています。


●CAE技術者による徹底的な応力解析により実現した『高剛性アーム』と『軽量化』の両立
片持ちフォーク式架台にとって、アームの剛性を究極的に高める事はとても重要です。FEMで解析し最適化したクロスブレース(補強)を配置し、ねじり剛性を高め、固有振動数を高めることにより、振動の収束が極めて早い、軽さと強度を両立したアームを実現しました。架台全体の重量は僅か1.5kgしかありません。
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○高度と水平回転軸の強度アップと滑らかなフリーストップの実現
従来の片持ちフォークマウントの多くは、高度軸に大きな問題を抱えていました。アームの剛性とともに、回転軸の強度の確保はクリアすべき大きな課題でした。
水平軸と高度軸の直径を大きくし、軸径を大きくすれば、強度は上がります。しかしながら重量はとても重くなってしまいます。軸の外径は細身にしながら、中心を通るボルトの直径を限界まで大きくし、さらに軸と軸受(メタル)の接触面積を最大限大きくする事により、軸の滑らかな動きと強度アップを実現しました。重めの鏡筒を載せてもビクともしない頑丈で滑らかな回転軸を実現、積載限界重量を大幅に高める事が出来るようになりました。
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○工具を必要としないフリーストップのフリクション調整機構
高度軸と水平軸には、操作性に優れたフリクション調整ノブを装備。工具を必要としないフリクション調整を可能としています。片持ちフォークマウントでは他社に類を見ない利便性を実現しました。
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○高剛性アームと回転軸の高度な設計技術により、外観からは想像できない耐荷重を実現
 『ZERO』は、外観からは想像出来ない搭載重量を実現しました。原村星まつりや胎内星まつり会場で製品展示を行った際に搭載した鏡筒の重量は、天頂ミラーと大型の接眼レンズを加えて、なんと全備7キロ越えの口径10センチの三枚玉アポクロマート。従来の殆どの片持ちフォークマウントなら、完全に根を上げるヘビー級の望遠鏡でした。『ゼロ』のアームはタワミも無く、微動のないT型フリーストップマウント並みの滑らかなフリーストップフィーリングを実現し、弊社製品をご覧いただいたお客様を驚かせました。

○微動軸
微動の動きを滑らかにするには、ウォームホイルの大径化が一般的ですが、ウォームホイルの大径化は、回転軸の大型化に繋がり架台重量の増大を招きます。そこでウォームホイルに接するウォームギアの直径を最大限に大きくし、ウォームホイルとの線接触の距離を稼ぐ設計とすること、ウォームホイルとウォームギアの加工精度を高くする事でウォームホイルの直径は小径ながら、微動軸を回した時の感触を良くしました。


『バリアングルアーム』
アームの角度を可変させる事が出来れば、片持ちフォーク式の経緯台にとって多くのメリットがあります。アームの振り出し角を変えれば、アームの長さを抑えたままでも、観測する天体の仰角の制限はできますが、より鏡筒外径の大きな鏡筒を搭載できるようになります。
可変アームの実現に当たっては、様々な方法が考えられますが、本架台では、角度調整時に工具も必要ぜず、全体の剛性に影響を与えない結合方式であるハースジョイント(菊座)を採用しました。またハースジョイントの採用により、10度ピッチでのアーム振り出し角の調整が可能になるなど結合強度以外にも多様な用途に使えるようになるなど大きなメリットがあります。
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高度軸基部の『多様な3rdパーティー製アクセサリーへの対応』
M6ネジX2 35mm間隔
M8ネジX2 35mm間隔(タカハシ互換)
のネジ穴を装備し、3rdパーティーから発売されている、アルカスイス規格のアリミゾやビクセンやロスマンディー規格の各種アリミゾホルダーが取り付け可能になっています。
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水平軸底部の『多様な三脚への対応』
底部には中心に3/8インチメスネジ オフセットしたところにも3/8インチメスネジが装備されています。オフセットで配置された3/8インチメスネジには、お手持ちの1/4インチネジへの変換アダプターを格納しておく事ができます。
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このように、スコープテック新型経緯台『ZERO』は、弊社内の人間のみならず、弊社外のアマチュア天文家や技術者も含めた様々な人たちの優れたアイディアや技術の結晶であり、そのひとりひとりの皆様のこれまでのご協力とサポートに心から感謝するとともに、今後のますますの本製品の発展的進化にもみなさまのアイディアを取り入れ常に進化していく製品として、これからも周辺パーツの開発に力を入れていく事をお約束するものです。

今後とも、スコープテック製品をご愛顧頂けますよう、宜しくお願い申し上げます。

(株)スコープテック 大沼 崇
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コメント

待ってました❗

良いものを作って頂きました❗今後の製品の開発にも期待してます。
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