2019年6月の星空情報

2019年5月の星空情報です。

沖縄と奄美地方は既に梅雨入りとなりましたが、他の地方は梅雨入りがやや遅れ気味のようです。関東地方の梅雨入りは6月中旬以降にずれ込むという情報もあり、6月前半は、普段より星空が見える日が多いのではと期待しています。


●今月のハイライト
6月の注目すべき天文現象をリストアップします。

1.6月11日木星が衝となり観測に絶好のシーズンです。
2. 木星の東側に居る土星が観測シーズン入りしています。
3. 6月24日水星が東方最大離角です。

〈目次〉
★6月の惑星たち
★6月の天文現象カレンダー
★6月の星空情報
★おすすめテレビ番組
★イベント情報


★5月の惑星たち
水星 △→○ 6月24日に東方最大離角となり夕方の西空低空で観察できる。
金星 △ 夜明け前の東の超低空、地球から遠ざかり望遠鏡で見るとやや欠けた小さな姿。
火星 ×かなり遠ざかりました。夕方の西空超低空。
木星 ◎ 夜半に南空でとても明るく見えています。観測絶好シーズン!!
土星  ◎ 夜半過ぎの南東で高度も上がってきました。観測シーズン!!
天王星 △明け方に東の空に見える
海王星 ○明け方南の空。 

★5月の天文現象カレンダー
5月31日(金)から6月2日(日)第92回乙女高原星空観望会です。
6月3日(月)新月 前後数日は一晩中月明かりの影響がなく、星空の観測に絶好。

6月10日(月)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとてもよく見えます!
6月11日(火)木星が衝。地球から見て、太陽と正反対の位置に来る。真夜中に南の空で燦然と白く輝いて見える。

6月12日(水)海王星が西矩 地球から見て太陽の西側に90度離れた位置にくる。夜明け前に南の空に見える。

6月16日(日)小惑星ケレスが食(満月一日前の月に隠される)

6月17日(月)満月 クレーターはあまり見えませんが、海の部分の色や、クレーターから四方八方に広がる光条が良く見えます。

6月22日(土)夏至 このころ昼の長さが一年で一番長く、夜の長さが一年のうちで一番短くなる。

6月24日(月)水星が東方最大離角 夕方の西空低い位置で観測可能。この時期は大気中の水蒸気が多いので、透明度が低く観測はしにくいかもしれません。

6月25日(火)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月のクレーター観察の好機です。


★6月の星空情報
全ての図版は、クリックやタップをするとさらに大きく表示できます。



☆6月11日(火)木星が衝。地球から見て、太陽と正反対の位置に来る。真夜中に南の空で燦然と白く輝いて見えています。地球の公転軌道の外側で、太陽を回る外惑星は、『衝』のころに地球との距離が最も近くなるので、地球から見える大きさが最も大きくなり、もっとも明るく輝くようになります。当日の地球との距離は、6億4350万キロ 地球から太陽までの距離の約4.3倍の距離になります。光のスピード(秒速30万キロ)でも30分以上も掛かる距離です。仮に時速800キロのジェット旅客機で木星に行くと約90年も掛かるとても遠いところにあります。
木星の直径は、地球の約11倍(ちなみに太陽は109倍)もの大きさでとても大きなガスを主成分です。。惑星の分類としては、地球は、水星、金星、火星と同じ岩石惑星ですが、木星と土星は、ガスを主成分とするガス惑星に分類されその表面に地球のような地面がありません。ラプトル50ような小型の天体望遠鏡で観察すると、目立つのは、二本の縞模様と周りを回る4つの衛星です。大きさは地球の周りを回る月とほぼ同じ大きさの衛星が2つ、月の直径の約1.5倍の大きさの衛星が2つ、この合計4つの衛星が小型から中型の天体望遠鏡で観察できる衛星で、400年前にイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが人類で初めてラプトル50よりちいさな望遠鏡を自分で作って天体観測した際に発見したことから、4つを『ガリレオ衛星』と呼んでいます。
口径6センチのラプトル60のような望遠鏡で観察すると、二本の縞模様が一様ではなく、濃淡があること、条件が良ければ、さらに2本の縞模様と地球を丸ごと飲み込むほどの大きな大気の渦である大赤斑が見えてきます。
口径8センチを超えると模様の詳細が見え始め、口径10センチを超えるとフェストーンと呼ばれるサメの背びれのような模様も見えてきます。
図をご覧ください、(この写真は口径23.5センチの天体望遠鏡に、特殊なカメラをつなぎ、パソコンで模様をくっきり見えるように画像処理を行ったものです)赤道帯の部分が茶色っぽくなっていますが、一昨年までここはもっと白く見えていました。また大赤斑も数年前は、おおきな望遠鏡でも見にくくなるほど色が薄くなっていましたが、今は赤みが増し、ラプトル60でも条件が良ければ見えるようになっています。これらの模様は、雲が作り出す模様ですが、毎年毎年の変化がとても面白いです。その変化の一部は、小型望遠鏡でも注意深く観察していると分かるのが面白いところです。

特殊なカメラで撮影した木星の画像を観察していると、今年は今まで見たこともない現象が大赤斑で起こっているようです。より詳細に観察すると、大赤斑から、赤みを帯びた小さい雲がいくつもちぎれている様子が観察できているという報告が来ています。近年大赤斑は色は濃くなっているのですが、大きさはどんどん小さくなっています。以前はこの2倍以上3倍近い大きさだったのです。今後さらに小さくなるのか、はたまた大きくなるのかが見ものです。これ以上小さくなってしまうと小型望遠鏡で観察するのは難しくなってしまうので今のうち観察しておくと良いかもしれませんね。
大赤斑ですが、いつも見えている訳ではありません。木星は9時間55分という地球の24時間に比べるととても速いスピードで自転しています。裏側に回りこんでしまうと、図版の右側のように見えないタイミングもありますのでご注意ください。

木星観察のコツ
現在、木星はさそり座近辺にいて、南中(南の空で一番地平線から高い位置にくる時)する前後1時間ほどしか条件良く観察できる時間がありません。地平線からの高さがない(低い位置に見えている時)は、地球の大気の影響が大きくシャープには見えません。ですから南中する前後1時間を目安に観察すると良いでしょう。
木星の表面模様とその変化

☆NASAの木星探査機『ジュノー』が捉えた木星表面の様子
今年2月に17回目の木星接近観測の際、ジュノーが撮影した木星表面の様子です。右上に見える赤い楕円の渦が大赤斑と呼ばれる大きな大気の渦です(高気圧だそうです)そして木星の表面にいくつかある白い楕円状の渦が白斑と呼ばれている大気の渦です(低気圧)。基本的に木星の模様のうち白い部分は高層にかかる雲で、上層の雲がないところは深い位置にある色が見えているということのようです。このように今は探査機が写した写真は、地上の望遠鏡とは比べものにならないほどの解像度がありますが、地上からの観測は依然としてとても意義があるとのことです。地上の望遠鏡から捉えられた変化を、探査機が観測することによって、これまで望遠鏡が発明されてから400年に渡り地上からの望遠鏡の観測で蓄積されてきた観測データーに新しい発見や解釈ができるようになるという重要な役目があるのです。ですから探査機の観測とともに、今現在、アマチュアやプロの天文学者が地上から行っている観測は、とても重要な事なのです。また探査機の活動期間は、数年から長くても10年程度であり、継続的に探査機を送り込むことができない現状の宇宙探査では、探査機のいない期間を補完する意味でもとても重要な事なのです。

juno.jpg

☆土星も見頃です。
木星の観測は22時から午前1時ごろがベストですが、木星のすぐ東側の土星も来月7月の衝を控え、既に観測にはとても条件が良くなっています。木星の観測時間帯の1時間後、午前0時ごろから午前3時ごろが観測のベストタイムということになります。木星に比べると明るさは0等ということで暗いのですが、1等星よりも明るく、とても目立ち見つけやすい存在ですから木星を目印に、その東側(左側)に目を向ければすぐに見つかる筈です。惑星は、星座の星と違ってほとんど瞬かないので、その輝きの特徴に注目すれば他の星と見分けるのは簡単です。木星の左隣にあるほとんど瞬かない少し黄色味を帯びた星、それが土星です。望遠鏡を向ければ小さいですがリングのついた可愛らしい姿を観察できます。

木星と土星の見える位置





★おすすめテレビ番組
コズミックフロントNEXTNHK BSプレミアム3の宇宙番組です。
今回は、太陽系内の全惑星と準惑星の冥王星。太陽系の全ての惑星に探査機が行ける時代になり、最新の情報を探査機が撮影した画像と高精細CGで平易に解説するそうです。全5回のシリーズではじまります。ぜひお見逃しなくご覧ください。

番組WEBサイト
https://www4.nhk.or.jp/cosmic/


各日夜10時から
6月6日(木)水星と金星
6月13日(木)火星
6月20日(木)木星
7月4日(木)土星
8月1日(木)天王星、海王星、冥王星


★イベント情報

●2019年 乙女高原星空観望会暫定日程

第92回 5月31日(金)から6月2日(日)
第93回 7月5日(金)から7月7日(日)
第94回 8月9日(金)から8月11日(日)
第95回 8月30日(金)から9月1日(日)
第96回 9月27日(金)から9月29日(日)
第97回 10月25日(金)から10月27日(日)
第98回 11月22日(金)から11月24日(日)

最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://otome.sblo.jp/


おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2019年5月30日   
スコープテック 大沼 崇


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・乙女高原星空観望会
http://otome.sblo.jp/
山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2019年の日程は上記サイト上でご案内しています。
・田奈星空観望会
また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2019年の日程は下記リンク先でご確認ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html
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