5月の星空情報です。

●はじめに
みなさん、こんばんは。5月の星空情報をお届けします。4月は北海道と北東北を除く、全国各地は平年よりかなり高温傾向で少雨でした。晴天が続き、天体観測を楽しんだ方も多かった事でしょう。5月から夏にかけて、木星、土星、火星が観測シーズンを迎え、6月末には、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうに到着し探査を始めることになり、例年になく「天文」や「宇宙」が注目される一年になるのではと期待しています。


※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。

星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。

・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html

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ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。

http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml

〈目次〉
★概要
★イベント情報
★5月の惑星たち
★5月の天文現象カレンダー
★5月の星空情報
★望遠鏡基本的な使い方の確認
★おわりに


★概要
5月は、8日が下弦の月 15日が新月となり、新月前後数日が月明かりに邪魔されず星が良く見える時期になります。22日が上弦となります。
木星が、5月9日に衝(地球に最接近)となり真夜中に南中し、観測に絶好のシーズンです。深夜過ぎの土星も来月末に衝になり、火星も徐々に近づいてきており、そろそろ観測を始めなければなりませんね。

★イベント情報


●2018年 乙女高原星空観望会
第82回 5月18日(金)~5月20日(日) 初夏の星座 深夜に天の川 土星や木星
http://otome.sblo.jp/article/181901307.html

●田奈星空観望会
<< 2018年田奈観望会スケジュール >>

次回の田奈星空観望会は、5月26日(土) 月齢 11.0 月 木星 初夏の星座
日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。
くわしくは下のリンク先をごらんください。
 http://scopetown.jp/kanbokai.html

★5月の惑星たちと彗星、小惑星
水星 五月上旬○ 4月30日には西方最大離角で水星が日の出前に、東の低空で比較的観測しやすい。
金星 ◎ 日没後の西空にぎらぎらと輝きよく見える。
火星 ○ 夜半過ぎの南東の空、模様を見るには口径8センチ以上のシャープな見え味の望遠鏡。肉眼で容易に発見できる明るさ
木星 ◎ 夜半前南東の空 真夜中に南中 観測の絶好機!
土星 ◎ 夜半過ぎの南東の空。観測に絶好
天王星 × 太陽に近すぎて観測できない
海王星 × 夜明け前に南東の空低い、観測しにくい

★5月の天文現象カレンダー
ゴールデンウィークは、満月過ぎの明るい月が一晩中夜空を照らし出し、星雲星団の観察は厳しいでしょう。木星、土星、火星や月の観察がオススメです。

5月6日(日)みずがめ座η流星群が極大(一番みずがめ座流星群の流れ星が流れる)
5月8日(火)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!
5月9日(水)木星が衝 地球に接近し、観測の絶好機です。
4月13日(金)から4月15日(日)第81回乙女高原星空観望会です。

5月15日(火)新月 前後数日は、ほぼ一晩中月明かりの影響を受けずに特に美しい星空を観察できます。

5月22日(火)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!
5月29日(月)満月です。水星が西方最大離角

※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※
リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。

★5月の星空情報

5月6日 みずがめ座η流星群
みずがめ座η流星群の元となる流星物質は、76年周期で太陽系を回るハレーすい星が供給源となっています。今年は極大日前後に満月すぎの月が夜空を照らしているため、流星の数はぐっと少なくなるでしょう。
もともと北半球より南半球での観測条件が良い流星群で、日本からは夜明け前の午前2時から4時くらいまでの2時間が観測時間帯になります。東の空低くから、打ち上げ花火のように打ち上がるような経路で飛ぶ流星が多いです。今年の極大時間(流れ星が一番増える時間)は5月6日17時ごろと予想されています。この時間はみずがめ座は地平線より下にいますので、5月6日未明から明け方と5月7日未明から明け方にかけて観測すると良いでしょう。
図版 みずがめ座η流星群



●ゴールデンウィークは、月を目印に惑星を見つけよう。

早速今夜から、月が木星に接近してます!


このゴールデンウィークは、月が次々に惑星の近くにやってくるので、月を目印に木星と土星と火星を見つけるチャンスです。図版は午前2時前後の南の空を中心にした星図です。月は、5/1は木星、5/5は土星、5月6日は火星に近づいて見えます。木星はとても明るいので肉眼でもすぐに見つかります。土星や火星も、木星に比べると暗いですが、
一等星よりも明るいので市街地や都会でも肉眼で見つけることができるでしょう。




●5月9日 木星が衝(しょう)で観測に絶好のシーズン



木星が5月9日に衝(しょう)となり、地球に近づているます。先日4月21日の田奈星空観望会でも、色々な望遠鏡で観測をしましたが、口径8センチの弊社のアドラス80天体望遠鏡でも、大赤斑と呼ばれる赤い目玉のような模様が良くみえていました。口径60mmのラプトル60でも、ぎりぎり見えていましたが、これは、誰にでも見えるような見え方ではなくギリギリ見えるという感じでした。この大赤斑、数年前はだいぶ色が薄くなってしまっていて、小口径の望遠鏡で見るのはとても難しかったのですが、近年かなり赤みが濃くなり、大きさは少し小さくなっているのですが、見やすくなっています。




5月9日に地球に最接近(衝)する木星が5/9の夜23時ごろに空のどの位置に見えるか、シミュレーション画像です。

★木星はどんな惑星か
木星は、太陽系で内側から5番目の軌道を公転している惑星です。地球は太陽の周りを1年で公転するのに対し、木星は11年と314日で公転しています。木星の直径は地球の11倍、体積は1,321倍にも達っする、太陽系で一番大きな惑星です。。水星、金星、地球、火星は、岩石からなる岩石惑星ですが、木星は、その一つ外側の軌道を公転する土星とともにガスからなるガス惑星で、地球のような岩石惑星にあるいわゆる地面はありません。内部は中心に高密度の中心核があり、そのまわりを金属結合した液体状の金属水素の層が覆っていて、さらにその外側を液体水素を中心とした層が取り囲んだ構造になっているようです。そして水素やヘリウムなどのガスの層が外層を成していると考えられています。太陽からの距離は、地球から太陽間は1億5000万キロですが、その5倍ほど離れたところに軌道があります。太陽から受ける単位面積あたりのエネルギーは、地球軌道付近の25分の1に過ぎません。
そのため、これまで木星を探査する探査機は、太陽電池パネルでは電力を供給できないので、原子力電池を搭載していました。最近木星周回軌道に投入された木星探査機『ジュノー』は、近年太陽電池パネルの変換効率が大幅に上がった事により、木星探査機としてははじめて太陽電池パネルを装備しており、探査機に必要な電力を太陽電池パネルから得ています。

木星の軌道は、火星ほどではないですが、地球と違いかなりの楕円軌道です。衝となり地球と最接近する距離も、12年周期で約6億キロから6億7000万キロまで変化します。今回の2018年5月9日の衝の際の地球との距離は、約6億6000万キロでやや遠め、地球から見た時の視直径も一番条件の良い時の衝と比べるとほんの少し小さめではありますが、視直径は44.7秒と小望遠鏡で観察するにも十分好条件と言えます。特に条件が良いのは2022年9月下旬の衝で、この時は、今回より1割近く距離が近くなり、視直径も49.8秒 明るさも今回の衝より20パーセントほど明るく見えることでしょう。

★望遠鏡で見る木星
 木星を望遠鏡で観察するとまず目立つのが、本体の縞模様(北赤道縞と南赤道縞)2本と四つの衛星です。イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストの4大衛星が目まぐるしく木星のまわりを回っています。特に一番内側を回っているイオは、わずか42時間で木星のまわりを公転しているので、1時間も時間を置いて再度見ると位置が変わっているのが分かります。そして4つの衛星はたびたび木星の背後に隠れたり、木星の影に入り消えたり、また現れたり、木星の手前を通りかかったり、また木星の手前を通りかかる際に木星の表面にホクロのような影をおとしたり見飽きる事はありません。これらの衛星の動きの予報は、「天文年鑑」や「アストロガイド」といった年鑑年表類などに出ていますので、本屋さんで購入して楽しむのも良いでしょう。

 木星の表面に見える縞模様など様々な模様には、上の図版の右上の模式図に示されているように、それぞれ名前がついています。それぞれの模様や縞は木星の大気の流れにそって分布する雲のようなもので変化しています。月や地球の陸地などのよう地面ではありませんから、いつも同じように見えるわけではありません。それぞれの縞や模様は濃くなったり薄くなったり、現れたり消えたりその変化はとても興味深いものです。弊社のラプトル50のような、わずか口径5センチの天体望遠鏡でも注意深く観察を続けていると変化を観察することができるのです。

時々初心者の方が望遠鏡で初めて木星や土星を観察して、弊社に質問をしてくる事があります。「土星のリングや木星縞模様が水平に見えず、傾いてみえるのだけれど、望遠鏡がおかしいのか、自分の見かたが悪いのでしょうか?」という質問です。
望遠鏡で木星を観察すると、必ずしも上の図版の模式図のように、縞模様が水平に見える訳ではありません。これはまず、上の図版の右下をご覧ください。空の見えている位置によって木星の模様は傾いて見えたり、水平に見えたりします。真南にきたとき(南中といいます)には水平に見えます。また図版左下をご覧ください。望遠鏡は直接覗くと倒立像(さかさま)に見えます。また天頂プリズムや天頂ミラーをつけると、上下は正しく見えますが、左右が逆になる鏡像になります。ちょうど洗面台の鏡に映した文字が左右逆さに見えると同じ原理ですね。この点を留意し観察してください。

★大赤斑とはなにか。



この見事なクローズアップ写真は、米国NASAの木星探査機『ジュノー』が昨年に撮影したものです。有名な大赤斑と呼ばれる巨大な大気の渦は、口径6センチで100倍を超えるような、少し高めの倍率をかけて注意深く観察すれば見えてくるはずです。この大赤斑の見方に関してすこし詳しく解説したいと思います。

 大赤斑は、木星の南半球に位置する巨大な嵐、楕円形の大きな大気の渦です。嵐といっても巨大な高気圧で、今から350年前の1665年にイタリアの天文学者ジョヴァンニ・ドメニコ・カッシーニにより発見されました。望遠鏡をはじめて木星に向けられたのは1609年、やはりイタリア出身の天文学者ガリレオ・ガリレイでした。ガリレオ・ガリレイは、木星の周りをまわる四つの衛星、ガリレオ衛星を発見しましたが、当初の望遠鏡は性能が低かったので木星の表面の模様、ましてや大赤斑までは見えなかったようです。(ガリレオ・ガリレイが見ていた当時に大赤斑が木星に表面に存在したかはわかりませんが、あったとしても性能不足で見えなかったことでしょう)
分かっていることは、カッシーニが発見して以来、少なくとも350年も木星に存在しているということです。短い間に現れたり消えたりする地球の高気圧や低気圧とはえらいちがいですね。

 この巨大な嵐は、19世紀後半には、その直径は約4万kmと地球が横に3つ並ぶ大きさがありましたが、現在は2014年時点のハッブル宇宙望遠鏡による撮影では約1万6500kmにまで縮小、2017年の探査機ジュノーの観測では、1万3,000キロまで小さくなっています。地球よりちょっと大きいだけの大きさまで縮んできています。現在も少しずつ小さくなっているようです。

 現在も木星をアメリカの探査機ジュノーは木星を周回しながら木星の観測を継続していますが、大赤斑の直径が小さくなるとともに、回転速度があがり、大赤斑自体の高さはだんだん高く成長しているという観測結果もえられています。ちょうどフィギュアスケートのスピンのような感じです。フィギュアスケートのスピンは、体がコマのようにまわり、体の中心を軸に回転しています。回転軸に沿って体を細くすると回転が速くなります。最初足や腕を大きく伸ばし低い姿勢から始まり、伸び上がりながら、中心軸近くに腕や足を寄せて体を細くすれば、同じ回転力でも素早く回転しますが、木星の大赤斑が大きさを小さくしながら、大赤斑の高さが高くなりながら、回転速度が上がっているのは、同じような現象が起きているのではないかと考えられているのです。木星の大赤斑は2012年ごろは色が薄く、周囲と区別がつかないくらい赤みが薄くなっていたのですが、近年急激に小さくなると時を同じくして赤みが増してきているのです。これは、大赤斑に赤みの原因となっている物質が渦が高くなるにしたがって、より高いところまで運ばれはっきり見えるようになってきていると考えることもできます。このまま縮小を続け、あと20年あまりで大赤斑は消滅してしまうという天文学者もいますから、見ておくのは今のうちということもありえますからね。大赤斑の色が濃くなっているとは言っても、これ以上小さくなると小型の望遠鏡で見るのは難しくなってくるので、今良く見えるうちに自分の眼で観察しておくのはとても貴重な体験になるかもしれません。

★大赤斑を見るには.どうすればよいか?
木星は9時間55分というとても早い周期で自転しています。地球の自転周期が24時間であることを考えるととても早く、高速な自転の影響で、赤道付近が膨らんだ楕円形に見えます。大赤斑は自転にほぼ同期する形で回っていますから、地球から見て反対側にあるときは見えません。そして小さな望遠鏡で見るときは、地球から見てできるだけ正面に来た時が見えやすいのです。図版右側中段をごらんください。時間の経過とともに、地球から見て裏側にあった大赤斑が、木星の縁から出てくるようすが写っています。

木星の木星の大赤斑が見える時間を調べなければなりません。これを調べるには、アストロアーツ社の星空シミュレーションソフト『ステランビゲーター』が一番のおすすめです。観測したい日時を設定すると、木星の表面のどの部分が見えているか画面に表示してくれます。

ステラナビゲーターをお持ちでない方のために、大赤斑が地球から見て正面に見える時間を計算した表が下の表になります。
下記の表は、大赤斑が地球から見て正面に来る時間を表にしたものです。木星の見えている位置が、空の低い時間帯もありますから、できるだけ地平線からの高さがあるときに望遠鏡で観察してみることをオススメします。またこの表ですが、大赤斑は地面の模様ではないので、計算より少しずつずれてしまうこともあります。プラスマイナス15分くらいの余裕をみて観察することをおすすめします。作成者は、宮本氏です。ご協力頂きありがとうございます。





●春から秋口にかけての惑星観測シーズン!惑星をいろいろ見てみよう!

以下先月のメールマガジンの記事を再掲します。

今夏は、火星が大接近します。大接近とはいえど、火星の直径は地球の半分しかありません。ちなみに月の直径は、地球の1/4程度ですが、とても大きく見えるのは地球にとっても近いから、火星は、大接近の時でも月の150倍も遠いので、土星のリングを除いた本体より小さくしか見えません。望遠鏡で観察してもとても小さくしか見えません。模様は弊社のラプトル50でも見えますが、惑星観察の経験が少ない人が見てもなかなか見えません。これは観察眼が鍛えられていないからなのです。大接近が迫って慌てて観察しても模様をはっきり見ることは困難なのです。幸いなことに、この春は、木星や土星が火星に先立って観測のベストシーズンになります。木星や土星を何度も観測することによって『観測眼』を鍛えるのが得策なのです!夕方の西空で金星、夜半に木星、明け方の東空で火星、土星が観測できます。

惑星の見え方は、毎日異なります。良く見える日と、ぼやけて良く見えない日があります。これは、大気の揺らぎや大気の透明度により影響を受けるからです。ベストは大気の揺らぎがなく、透明度が高い日なのですが、特に重要なのは大気の揺らぎが小さい時に観察することです。こればかりは、望遠鏡でのぞいてみるしかありません。繰り返し何度も見ていると、そのうちとても良く見える日があることが分かるでしょう。


10センチクラスの望遠鏡で見た時のシミュレーション画像です。


金星
日没後、まだ空が茜色に染まっている時間帯、西空低空に金星が見えています。これからだんだんと見える位置が高くなってきます。今はまだ小さい玉っころのように見えていますが、これから秋にかけて見える大きさはどんどんと大きくなり、欠けていきます。今は望遠鏡でのぞいてもとても小さくしか見えませんが、10月になると双眼鏡でも三日月のような形に見えるほど大きく見えるようになります。もちろん大きく見えるようになるのは、金星自体の大きさが大きくなるわけでなく、地球と金星の距離がどんどん近づいてくるからです。金星を見つけるのは簡単です。これから秋まで、日没後の西空でギラギラ輝いているとても明るい星が金星です。

火星
今年の夏に、2003年以来15年ぶりの大接近をする火星、まだまだ地球からの距離は遠いですが、2018年の年始の頃と比べると、わずか3ヶ月で約3倍の明るさになっています。弊社のラプトル50や60のような国産の口径5センチの望遠鏡でみると、真円ではなく少しイビツな形をしているのが分かります。そして弊社のアトラス80のような口径8センチの望遠鏡でみると時折黒っぽい模様が見えるようになってきました。4月上旬には前述したように、火星と土星が近づいて見えていますので、少し早起きして望遠鏡でのぞいてみてください。

木星 今月5月9日に、地球に一番近づく位置関係になります。これを衝といいます。衝の前後2ヶ月ほどは、普段にもまして大きく見えるので観測の絶好のチャンスと言えます。今年は有名な赤い目玉のような模様「大赤斑」は赤みが強いのですが、さらに大きさが小さくなってきていて、小口径では見えにくい状況です。口径5から6センチの望遠鏡で、二本から4本以上の縞模様が見えています。縞模様の濃淡の変化にも注目してみてください。また四つの衛星が木星のまわりを周っていますが、その位置が毎日変わっていくようすも観察してみてください。

土星
土星も6月末に『衝』となり、観測に絶好のシーズンとなります。今はまだ夜明け前の東の空に見えていますが、これからだんだん早い時間帯に観察できるようになります。注目して頂きたいのはリングです。今年はリングの開きがまだ大きく迫力ある姿が楽しめます。それと土星本体とリングの明るさをよーく観察してみてください。現在は、土星の本体とリングの明るさを比べると、土星本体の明るさのほうが、リングの明るさより明るいのが分かりますが、これが『衝』の前後1週間ほどは、リングの方が本体より明るくなります。肉眼でもはっきり分かる現象です。『衝効果』とか『ハイリゲンシャイン効果』と呼ばれる現象です。簡単に言うとリングを構成する微小天体が、地球から見て満月と同じように全面が輝くのと、地球から見て手前の微小天体の影が少し奥の微小天体に影を落とさないために起きると言われています。
す。



●春の星座をみよう。(春のメールマガジンの共通記事)


春の星座を見つけるには、まずおおぐま座の尾っぽの部分にあたる北斗七星を見つけましょう。北斗七星のひしゃくの柄(え)の部分の曲がり具合そのままに、ずーっと伸ばしていくと、うしかい座のオレンジ色の0等星アークトゥルスが見つかります。さらにその曲線を伸ばしていくと、おとめ座の白い1等星、スピカが見つかります。アークトゥルスのオレンジ色とスピカの青白い色の対比から、アークトゥルスとスピカは夫婦星としても知られ、アークトゥルスが男性、スピカが女性とされています。スピカは、その輝きから真珠星とも名付けられているのですが、私としては、真珠と呼ばれるには少し青みがかかりすぎているように感じていました。しかし昨年改めて見てみると春霞で少し透明度の落ちた空の下では、それほど青みがかかって見えず、まさに真珠星という姿で輝いていて、なるほど日本の春になると霞む夜空で見ると、実際にはB型星に分類されるスピカが真珠と名付けられても違和感はないなと納得してしまいました。スピカから先、この曲線をもう少し伸ばしていくと、ちいさめの可愛らしい星座、四つの3等星から成る『からす座』を見つける事ができます。空が明るい都会では見つけづらい星座ですが、「星座望遠鏡」の助けを借りれば容易に見つかる筈です。

アークトゥルスとスピカにしし座の尾にある2等星のデネボラ(β星)を加えると大きなほぼ正三角形ができる。この3星を結んだ三角形を春の大三角といいます。春の大三角の3つの星アークトゥルス・スピカ・デネボラでできた春の大三角のデネボラとアークトゥルスを底辺として、三角形を反対に折り返すと、春の大三角よりは背が低いもうひとつの三角形が見えてきます。そのもう一つの三角形の頂点が、りょうけん座のα星(りょうけん座で1番明るい星)3等星のコル・カロリです。このコル・カロリは肉眼で見ると一つの星にしか見えませんが、望遠鏡で覗くと連星で二つの星が連なって見えます。コル・カロリやや暗めの星で市街地でなんとか見える明るさですが、春の大三角を見つければすぐに見つかります。淡黄色のF型星と白色のA型星が並ぶ色の組み合わせが大変美しい二重星ですので、ぜひ望遠鏡で覗いて見てください。
スピカ、アークトゥルス、コル・カロリ、デネボラで形作られるひし形を「春のダイヤモンド」「おとめのダイヤモンド」といい、春の大曲線と合わせて、春の星座を見つける目印になりますので実際の空でその姿をご覧になってくださいね。


下のリンクは案内星図、開いた星図をクリック、そしてもう一度クリックすると拡大して見やすくなります。緑色の曲線が春の大曲線です。




●星座望遠鏡や、双眼鏡、そして望遠鏡を使っての春の星座の星雲星団をみよう。
春の星座の方向は、私たちの銀河系のディスク(円盤)とは垂直方向を見る事になります。そのため銀河系内のガスや星に邪魔される事がなく、遠くの宇宙が良く見えています。下の星図で赤い印が沢山ありますが、これらは全て、銀河系の外に存在するとても遠い天体である銀河(系外銀河)たちです。私たちの太陽が属する銀河系は、2000億もの恒星の大集団です。その外側には、広大な宇宙が広がっているのですが、そこには私たちの銀河系のような、数百億から一兆個もの星の大集団である「銀河」がたくさん存在しています。その数は膨大で宇宙全体で少なくとも一千億ほどあると言われています。この下のリンク先の星図に見える赤い印はそうした銀河の一部なのです。
https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=4

この銀河ですが、小型望遠鏡でも容易に見える天体がある程度ある銀河系内の星雲や星団(散開星団、散光星雲など)と比べると観測がとても厄介です。遠いだけにとても暗いものが多いのです。唯一の例外が、秋に見える系外銀河であるアンドロメダ銀河(M31)とさんかく座銀河(M33)です。
では、系外銀河を楽しむためには、どれほどの望遠鏡が必要かと申しますと、口径20センチ以上の望遠鏡と街灯や街明かりの影響を受けていない美しい星空が必要となります。
今回は、なにも紹介しない訳にもいかないので、双眼鏡や小型望遠鏡でも見易い大型の散開星団ひとつと、小型望遠鏡でも夜空が綺麗な場所へいけば存在は確認できる系外銀河をひとつ紹介します。


M44 プレセペ星団
かに座を構成する四つの星に囲まれた部分にある大型の散開星団です。星の数は暗いものまで含めると200個を超えますから見事な眺めです。広がりが大きいため視野が狭い10センチを超える大きな望遠鏡での観察は不向きです。小型の望遠鏡で低倍率で観察したり、双眼鏡での観察が向いています。星空が綺麗な場所では、肉眼でもぼんやりとした光る雲のように見えます。望遠鏡のない時代から存在は知られていましたが、この雲が、ちいさな沢山の星から成る星団だと認識したのは、望遠鏡を始めて夜空に向けたイタリアの天文学者、ガリレオ・ガリレイでした。
欧米では、ビーハイブと呼ばれていますが、蜂の巣の意味です。

見つけ方
星空が綺麗な場所であれば、肉眼でも雲のように見えますからすぐ位置が分かります。

https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=5


M81,M82銀河
系外銀河の中では、明るめの銀河なので空さえ暗いところであれば比較的見つけやすい銀河です。M81は、おおぐま座に位置しています。まずは北斗七星からたどっていくと良いでしょう。M81は渦巻銀河ですが、渦巻き銀河であることが明瞭に分かるのは、美しい星空と口径20センチ以上の望遠鏡が必要です。小型の望遠鏡ですとぼんやりした楕円形の光る雲のように見えます。双眼鏡でもすぐに分かるでしょう。
すぐ近くに不規則銀河M82が居ます。不規則銀河とは、渦巻き銀河のように明瞭な渦巻きがない、いびつな形をした銀河を言います。M81からの重力の影響で形が崩れてしまったようです。口径8センチの望遠鏡であれば、二つの銀河を同じ視野に捉える事ができます。
北斗七星のひしゃくを作るおおぐま座α星とγ星を目印に、α星のほうに同じ長さだけ延ばした辺りにあります。明るい銀河なので、市街地の明かりの影響が少ない場所であれば、双眼鏡でも存在が分かります。
M8182.jpg

重星 ミザール
北斗七星の柄の端から数えて2番目の星です。この星目が良い人であれば、肉眼で見ても、よーく見ると二つの星が近づきあって見えていることに気づきます。望遠鏡で見ると、三つの星が重なりあって見える3重星である事がわかります。ぜひ覗いてみてください。

https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=6



※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※
メールのリンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると拡大できます。

★望遠鏡基本的な使い方の確認

最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。

・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html

・天体望遠鏡の視野に星を導く
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html

・ピント合わせの極意
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html

・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1


おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2018年4月30日午後9時30分   (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇


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株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント
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・星空と天体観測のブログ
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さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています!

・乙女高原星空観望会
http://otome.sblo.jp/
山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。

また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2018の日程は下記リンク先でご確認ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html
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4月の星空情報

みなさん、こんばんは。4月の星空情報をお届けします。3月に入り急激な温度上昇で桜の開花は平年より10日近くはやくなっている場所が多い様です。現在桜の開花前線は、東北地方を北上しつつあるようで各地でも普段より早い桜の開花となりそうです。今冬は各地で平年より気温が大分低めに推移していたにも関わらず、春になり気温が一気に上がり地球環境の激変ぶりは、やはり温暖化ガスの影響が大きいと感じています。
4月も平年よりかなり高温となりそうですから、みなさんも体調の管理に気をつけてくださいね。

※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。

星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。

・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html

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ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。

http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml

〈目次〉
★はじめに
★イベント情報
★4月の惑星たち
★4月の天文現象カレンダー
★4月の星空情報
★スコープテックの新製品情報
★望遠鏡基本的な使い方の確認
★おわりに


★はじめに
4月は、2日が満月、8日が下弦の月 16日が新月となり、新月前後数日が月明かりに邪魔されず星が良く見える時期になります。23日が上弦となります。
木星が来月5月の衝(地球に最接近)を控え観測に絶好のシーズンに入りました。深夜過ぎに南中するので観察してみてください。明け方の土星も再来月末の衝になり、明け方までがんばれば良い条件で観察できます。

★イベント情報


●2018年 乙女高原星空観望会
第81回 4月13日(金)~4月15日(日) 春の銀河 銀河団 
http://otome.sblo.jp/article/181901307.html

●田奈星空観望会
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次回の田奈星空観望会は、4月21日(土) 月齢 7.0 オリオン座64番星星食5.1等 月

日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。
くわしくは下のリンク先をごらんください。
 http://scopetown.jp/kanbokai.html

★4月の惑星たちと彗星、小惑星
水星 4月初旬×から4月下旬から○へ 4月30日には西方最大離角で水星が日の出前低空で比較的観測しやすい
金星 ◎ 日没後の西空低空
火星 ○ 夜半過ぎの南東の空、模様を見るには口径10センチ以上のシャープな見え味の望遠鏡。肉眼で容易に発見できる明るさ
木星 ◎ 夜半前南東の空 夜明け前に南中 観測の好機
土星 ◎ 夜半過ぎの南東の空
天王星 △から× 宵の口西空
海王星 × 太陽に近すぎて観測できない

★4月の天文現象カレンダー
今月は、日没後の宵の口に金星、夜半に木星、夜明け前に火星と土星が見えています。木星、土星、火星と金星、小型望遠鏡で見える惑星たちが観測シーズン入りです。月初は火星と土星が明け方の東の空で接近して見える

4月3日(月)火星と土星が接近して見える。
4月8日(火)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!
4月13日(金)から4月15日(日)第81回乙女高原星空観望会です。
4月16日(月)前後数日は、ほぼ一晩中月明かりの影響を受けずに特に美しい星空を観察できます。

4月23日(月)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!
4月30日(月)満月です。水星が西方最大離角

※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※
リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。

★4月の星空情報


●4月初旬、いて座で火星と土星が明け方の空で接近して見えます。満月過ぎの月が近くに居るので残念です。月がいなければ、いて座の天の川の中に、赤い火星と黄色っぽい土星が色の対比も鮮やかに見えた筈で、写真に撮っても大変印象的な星景色になったことでしょう。
もっとも接近するのは4月3日の明け方で、30倍の望遠鏡の視野にすっぽり収まる位近くに寄り添って見えるでしょう。前後数日は、双眼鏡の視野に収まるので双眼鏡でものぞいてみましょう。背景の星座に対してほとんど動かない土星に対して火星は大きく位置を変えていくようすが観察できるでしょう。


3月19日から4月23日までの三惑星(火星、木星、土星)の動き。火星の動きがとても大きいのが目立ちます。火星と土星は星座を背景に西から東へ動いている(順行)いるのに対し、間も無く地球に近づく(衝)を迎える木星は、東から西に動いています。これを
逆行といいます。




●4月からスタート。春から秋口にかけての惑星観測シーズン!惑星をいろいろ見てみよう!
今夏は、火星が大接近します。大接近とはいえど、火星の直径は地球の半分しかありません。ちなみに月の直径は、地球の1/4程度ですが、とても大きく見えるのは地球にとっても近いから、火星は、大接近の時でも月の150倍も遠いので、土星のリングを除いた本体より小さくしか見えません。望遠鏡で観察してもとても小さくしか見えません。模様は弊社のラプトル50でも見えますが、惑星観察の経験が少ない人が見てもなかなか見えません。これは観察眼が鍛えられていないからなのです。大接近が迫って慌てて観察しても模様をはっきり見ることは困難なのです。幸いなことに、この春は、木星や土星が火星に先立って観測のベストシーズンになります。木星や土星を何度も観測することによって『観測眼』を鍛えるのが得策なのです!夕方の西空で金星、夜半に木星、明け方の東空で火星、土星が観測できます。

惑星の見え方は、毎日異なります。良く見える日と、ぼやけて良く見えない日があります。これは、大気の揺らぎや大気の透明度により影響を受けるからです。ベストは大気の揺らぎがなく、透明度が高い日なのですが、特に重要なのは大気の揺らぎが小さい時に観察することです。こればかりは、望遠鏡でのぞいてみるしかありません。繰り返し何度も見ていると、そのうちとても良く見える日があることが分かるでしょう。

10センチクラスの望遠鏡で見た時のシミュレーション画像です。




金星
日没後、まだ空が茜色に染まっている時間帯、西空低空に金星が見えています。これからだんだんと見える位置が高くなってきます。今はまだ小さい玉っころのように見えていますが、これから秋にかけて見える大きさはどんどんと大きくなり、欠けていきます。今は望遠鏡でのぞいてもとても小さくしか見えませんが、10月になると双眼鏡でも三日月のような形に見えるほど大きく見えるようになります。もちろん大きく見えるようになるのは、金星自体の大きさが大きくなるわけでなく、地球と金星の距離がどんどん近づいてくるからです。金星を見つけるのは簡単です。これから秋まで、日没後の西空でギラギラ輝いているとても明るい星が金星です。





火星
今年の夏に、2003年以来15年ぶりの大接近をする火星、まだまだ地球からの距離は遠いですが、2018年の年始の頃と比べると、わずか3ヶ月で約3倍の明るさになっています。弊社のラプトル50や60のような国産の口径5センチの望遠鏡でみると、真円ではなく少しイビツな形をしているのが分かります。そして弊社のアトラス80のような口径8センチの望遠鏡でみると時折黒っぽい模様が見えるようになってきました。4月上旬には前述したように、火星と土星が近づいて見えていますので、少し早起きして望遠鏡でのぞいてみてください。

木星 来月5月には、地球に一番近づく位置関係になります。これを衝といいます。衝の前後2ヶ月ほどは、普段にもまして大きく見えるので観測の絶好のチャンスと言えます。今年は有名な赤い目玉のような模様「大赤斑」は赤みが強いのですが、さらに大きさが小さくなってきていて、小口径では見えにくい状況です。口径5から6センチの望遠鏡で、二本から4本以上の縞模様が見えています。縞模様の濃淡の変化にも注目してみてください。また四つの衛星が木星のまわりを周っていますが、その位置が毎日変わっていくようすも観察してみてください。

土星
土星も6月末に『衝』となり、観測に絶好のシーズンとなります。今はまだ夜明け前の東の空に見えていますが、これからだんだん早い時間帯に観察できるようになります。注目して頂きたいのはリングです。今年はリングの開きがまだ大きく迫力ある姿が楽しめます。それと土星本体とリングの明るさをよーく観察してみてください。現在は、土星の本体とリングの明るさを比べると、土星本体の明るさのほうが、リングの明るさより明るいのが分かりますが、これが『衝』の前後1週間ほどは、リングの方が本体より明るくなります。肉眼でもはっきり分かる現象です。『衝効果』とか『ハイリゲンシャイン効果』と呼ばれる現象です。簡単に言うとリングを構成する微小天体が、地球から見て満月と同じように全面が輝くのと、地球から見て手前の微小天体の影が少し奥の微小天体に影を落とさないために起きると言われています。




●春の星座をみよう。(春のメールマガジンの共通記事)


春の星座を見つけるには、まずおおぐま座の尾っぽの部分にあたる北斗七星を見つけましょう。北斗七星のひしゃくの柄(え)の部分の曲がり具合そのままに、ずーっと伸ばしていくと、うしかい座のオレンジ色の0等星アークトゥルスが見つかります。さらにその曲線を伸ばしていくと、おとめ座の白い1等星、スピカが見つかります。アークトゥルスのオレンジ色とスピカの青白い色の対比から、アークトゥルスとスピカは夫婦星としても知られ、アークトゥルスが男性、スピカが女性とされています。スピカは、その輝きから真珠星とも名付けられているのですが、私としては、真珠と呼ばれるには少し青みがかかりすぎているように感じていました。しかし昨年改めて見てみると春霞で少し透明度の落ちた空の下では、それほど青みがかかって見えず、まさに真珠星という姿で輝いていて、なるほど日本の春になると霞む夜空で見ると、実際にはB型星に分類されるスピカが真珠と名付けられても違和感はないなと納得してしまいました。スピカから先、この曲線をもう少し伸ばしていくと、ちいさめの可愛らしい星座、四つの3等星から成る『からす座』を見つける事ができます。空が明るい都会では見つけづらい星座ですが、「星座望遠鏡」の助けを借りれば容易に見つかる筈です。

アークトゥルスとスピカにしし座の尾にある2等星のデネボラ(β星)を加えると大きなほぼ正三角形ができる。この3星を結んだ三角形を春の大三角といいます。春の大三角の3つの星アークトゥルス・スピカ・デネボラでできた春の大三角のデネボラとアークトゥルスを底辺として、三角形を反対に折り返すと、春の大三角よりは背が低いもうひとつの三角形が見えてきます。そのもう一つの三角形の頂点が、りょうけん座のα星(りょうけん座で1番明るい星)3等星のコル・カロリです。このコル・カロリは肉眼で見ると一つの星にしか見えませんが、望遠鏡で覗くと連星で二つの星が連なって見えます。コル・カロリやや暗めの星で市街地でなんとか見える明るさですが、春の大三角を見つければすぐに見つかります。淡黄色のF型星と白色のA型星が並ぶ色の組み合わせが大変美しい二重星ですので、ぜひ望遠鏡で覗いて見てください。
スピカ、アークトゥルス、コル・カロリ、デネボラで形作られるひし形を「春のダイヤモンド」「おとめのダイヤモンド」といい、春の大曲線と合わせて、春の星座を見つける目印になりますので実際の空でその姿をご覧になってくださいね。


下のリンクは案内星図、開いた星図をクリック、そしてもう一度クリックすると拡大して見やすくなります。緑色の曲線が春の大曲線です。

https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=3


●星座望遠鏡や、双眼鏡、そして望遠鏡を使っての春の星座の星雲星団をみよう。
春の星座の方向は、私たちの銀河系のディスク(円盤)とは垂直方向を見る事になります。そのため銀河系内のガスや星に邪魔される事がなく、遠くの宇宙が良く見えています。下の星図で赤い印が沢山ありますが、これらは全て、銀河系の外に存在するとても遠い天体である銀河(系外銀河)たちです。私たちの太陽が属する銀河系は、2000億もの恒星の大集団です。その外側には、広大な宇宙が広がっているのですが、そこには私たちの銀河系のような、数百億から一兆個もの星の大集団である「銀河」がたくさん存在しています。その数は膨大で宇宙全体で少なくとも一千億ほどあると言われています。この下のリンク先の星図に見える赤い印はそうした銀河の一部なのです。
https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=4

この銀河ですが、小型望遠鏡でも容易に見える天体がある程度ある銀河系内の星雲や星団(散開星団、散光星雲など)と比べると観測がとても厄介です。遠いだけにとても暗いものが多いのです。唯一の例外が、秋に見える系外銀河であるアンドロメダ銀河(M31)とさんかく座銀河(M33)です。
では、系外銀河を楽しむためには、どれほどの望遠鏡が必要かと申しますと、口径20センチ以上の望遠鏡と街灯や街明かりの影響を受けていない美しい星空が必要となります。
今回は、なにも紹介しない訳にもいかないので、双眼鏡や小型望遠鏡でも見易い大型の散開星団ひとつと、小型望遠鏡でも夜空が綺麗な場所へいけば存在は確認できる系外銀河をひとつ紹介します。


M44 プレセペ星団
かに座を構成する四つの星に囲まれた部分にある大型の散開星団です。星の数は暗いものまで含めると200個を超えますから見事な眺めです。広がりが大きいため視野が狭い10センチを超える大きな望遠鏡での観察は不向きです。小型の望遠鏡で低倍率で観察したり、双眼鏡での観察が向いています。星空が綺麗な場所では、肉眼でもぼんやりとした光る雲のように見えます。望遠鏡のない時代から存在は知られていましたが、この雲が、ちいさな沢山の星から成る星団だと認識したのは、望遠鏡を始めて夜空に向けたイタリアの天文学者、ガリレオ・ガリレイでした。
欧米では、ビーハイブと呼ばれていますが、蜂の巣の意味です。

見つけ方
星空が綺麗な場所であれば、肉眼でも雲のように見えますからすぐ位置が分かります。

https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=5


M81,M82銀河
系外銀河の中では、明るめの銀河なので空さえ暗いところであれば比較的見つけやすい銀河です。M81は、おおぐま座に位置しています。まずは北斗七星からたどっていくと良いでしょう。M81は渦巻銀河ですが、渦巻き銀河であることが明瞭に分かるのは、美しい星空と口径20センチ以上の望遠鏡が必要です。小型の望遠鏡ですとぼんやりした楕円形の光る雲のように見えます。双眼鏡でもすぐに分かるでしょう。
すぐ近くに不規則銀河M82が居ます。不規則銀河とは、渦巻き銀河のように明瞭な渦巻きがない、いびつな形をした銀河を言います。M81からの重力の影響で形が崩れてしまったようです。口径8センチの望遠鏡であれば、二つの銀河を同じ視野に捉える事ができます。
北斗七星のひしゃくを作るおおぐま座α星とγ星を目印に、α星のほうに同じ長さだけ延ばした辺りにあります。明るい銀河なので、市街地の明かりの影響が少ない場所であれば、双眼鏡でも存在が分かります。
M8182.jpg

重星 ミザール
北斗七星の柄の端から数えて2番目の星です。この星目が良い人であれば、肉眼で見ても、よーく見ると二つの星が近づきあって見えていることに気づきます。望遠鏡で見ると、三つの星が重なりあって見える3重星である事がわかります。ぜひ覗いてみてください。

https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=6



※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※
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●今月のおすすめ製品
スコープテック・ルージュ200

スコープテックが始めて一般向けに発売する大型のニュートン式反射望遠鏡です。発売予定は、2月初旬を予定しております。口径200mmの大型の反射鏡は、ひとつひとつレーザー干渉計で精度がチェックされた高精度品。大きなミラーで星の光を集めるので、星雲星団も迫力の姿で楽しめることはもちろん。精度が高い反射鏡なので、この手の望遠鏡が比較的苦手とする場合が多い、高倍率でもシャープな像が得られ惑星や月も高倍率で楽しめます。弊社のアトラスやラプトルなどの小型望遠鏡で自由自在に星を見られるようになった方が対象のステップアップ用の天体望遠鏡です。
架台は、両軸ともベアリング支持。上下の耳軸部分は削り出し部品を使用し、剛性を確保。非常に頑丈な作りです。また接眼部も削り出し部材とベアリングを使用。微動付きフォーカサーを採用し、惑星などの高倍率観測時の使い勝手に徹底的に配慮した設計です。この手の望遠鏡としては、少し高めの価格設定ですが、かけるべきところに必要なコストを掛けて作った証です。スコープテック渾身の一作です。

https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=7



★望遠鏡基本的な使い方の確認

最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。

・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html

・天体望遠鏡の視野に星を導く
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html

・ピント合わせの極意
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html

・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1


おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2018年4月1日午後3時   (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇


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株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント
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・星空と天体観測のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo
さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています!

・乙女高原星空観望会
http://otome.sblo.jp/
山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。

また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2018の日程は下記リンク先でご確認ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html
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