昨夜遅く美しい月光環が見られました。

昨夜、古巣である「星の手帖社」の帰り道、月が美しいカサをまとっていました。家路を急ぎ望遠レンズを取り付けてHDRで撮影したのがこの写真です。月と雲の明るさはとても大きく、月のカサを綺麗に撮ろうとすると月が露出オーバーになり、月に露出を合わすと月のカサは全く写らないのです。

そこで実際見た目に近くにするために、月のカサをシャッタースピード1/15というスローシャッターで撮ったのが、1枚目の写真です。月のカサはとても良く写っていますが、月の表面は露出オーバーで白く飛んでしまっています。これだと見た目と全然違う訳です。




そこで、今度はシャッタースピードを1/500に早めて二枚目を撮影します。この写真は月の表面の模様はちゃんと写っていますが、今度は月の傘がまったく写っていません。



上の二枚の写真を合成し、実際空で見えた昨夜の月の傘の写真が、下の写真です。人間の目はとてもダイナミックレンジが広いので、月のかさと月の表面の模様が一緒に見えますが、カメラだと20倍近くの明るさの違いがある月のかさと月の表面は二枚の写真を合成して再現することになります。

人間の目の性能はすばらしく、最新型のデジカメでも簡単には目で見たのと同じようには撮影できないのです。いつの日か人間の目に匹敵するダイナミックレンジを持つデジタルカメラが出るのを首を長くして待つことにします。









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木星のひみつ~小型天体望遠鏡で見る木星

木星はどんな惑星?
木星は、太陽系の惑星の中でもっとも巨大な惑星です。直径は地球の約11倍もあります。地球の軌道より外側の軌道を回り、太陽の回りを約12年かけて一周します。

地球の大きさを1センチとすると、月の大きさは2.5mmのマチ針のピンの頭暗いの大きさです。その縮尺だと、地球と月の距離は約30センチになります。太陽は、直径1メートルのトラックのタイヤくらいの大きさの球で、120メートル先にあります。月と比べるとずいぶんと遠いですが(月の約400倍遠く)、昼間に手をかざすと太陽の熱を感じる程、膨大なエネルギーを宇宙空間に放っています。

このスケールで考えると木星は、直径が11センチのグレープフルーツ大になります。距離は、一番近い時で6億キロ、遠い時で9億キロです。480メートル、720メートルとなり、ずいぶんと遠いことになります。直径2.5mmにすぎない月が、肉眼で表面の濃淡模様が見えるのは、地球に圧倒的に近いからなのですね。

 木星は、地球が24時間で1回転するのに対し、10時間弱で一回転するほどの非常に速いスピードで自転しているので、望遠鏡で観察すると完全な真円ではなく、赤道方向に比べ、南北方向が潰れた楕円形であることが分かります。大気の流れも非常に早く、それにのった雲は、東西方向に伸びたベルトの様に広がります。また中心部では、強大な重力により熱が発生していて、 その熱により激しい対流が起きています。 複雑な大気の流れ同士がぶつかると渦や乱流が生じて、様々な複雑な模様が浮かび上がるというわけです。

 木星は、地球とは様子の異なる惑星で、地球のように岩石で出来ている訳ではなく、そのほとんどは水素とヘリウムを主成分とするガスの固まりの惑星です。一番上層は、アンモニアやメタンでできた雲で覆われています。望遠鏡で木星を観察すると見える表面は、この雲の模様なのです。木星と同じガス惑星である土星の表面にも模様はありますが、ずっと穏やかな変化しか起きません。これは中心部からの熱の量が木星に比べ土星は、ずっと少ないためだとも言われています。

 


木星の表面の模様を観察

 木星の表面の模様を観察するには、天体望遠鏡を使うしかありません。
木星を天体望遠鏡で観察をすると弊社のラプトルシリーズの天体望遠鏡で観察しても、すぐに二本の縞模様南赤道縞と北赤道縞が観察できます。慎重にピントを合わせ、しばらく凝視していると、縞模様の濃淡や時に木星に落ちたほくろのような黒い点(衛星の影)が見えてくることもあります。 木星は、小型の望遠鏡で観察しても分かる程、急激に模様が変わることがあります。こうした模様の変化は、木星を観察しているアマチュアが気づき天文台や研究機関に報告することが多いようです。その報告を受け、プロの天文学者が更に現象の詳細を調べるため天文台の巨大な望遠鏡を向けることもある程です。40年位前には、日本の高校生がちいさな望遠鏡で南熱帯撹乱という模様の変化を世界に先駆けてキャッチしたということもあったそうです。2007年には、1991年以来16年ぶりに南赤道縞が消える現象が見られました。

 また有名な大赤斑は、年々色合いや大きさが変化しています。現在はかなり薄くなっているので、大赤斑を見るには対物レンズの直径が8センチから10センチの少し大きめの天体望遠鏡が必要になります。また大赤斑が地球から見える側に来ていないと見えませんのでご注意ください。

 さきほど述べたように現在大赤斑は色も薄く少し小さくなっているので、大赤斑自体は少し見にくい感じです。南赤道縞が大赤斑の形状にえぐれて湾のような形になっているように見えます。薄くなった大赤斑自体をはっきり見ようとすると口径20センチクラスのやや焦点距離が長めの反射望遠鏡が良いでしょう。

 また、3月初旬には衝を迎え地球に近ずく木星ですが、大きく見える衝前後と遠ざかった時では、1.36倍(面積比では1.85倍)も見える大きさが違うので、特に小型望遠鏡のラプトルをお使いの方は、3月8日の衝前後1ヶ月が表面模様の観測の好機になります。













木星が近づいて来ています!

木星を見ましょう

太陽系には地球を含め8つの惑星があります。この8つの惑星は、太陽を中心とする軌道を回っています。
内側から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、そして一番外側の軌道を回る海王星の8つの惑星が太陽の周りを回っている惑星です。

かつてはさらにその外側を回る冥王星も惑星に分類されていたのですが、冥王星はとても小さく、また冥王星の近くに同じような小さな天体がいくつかあることから、天文学で準惑星という新しい分類ができ、冥王星は準惑星のカテゴリーに分類される事になったので、太陽系の惑星はひとつ減り8つということになっています。

さらに先日、冥王星などの準惑星の軌道を長期にわたりとても精密に観測してみたところ、太陽やその周りを回る8つの惑星がそれらの準惑星に及ぼしている引力では説明できない軌道のブレが見つかり、その結果を計算してみたところ、海王星の軌道のずっと外側に地球の10倍もの質量(重さ)のかなり大きな天体がある証拠が見つかったようです。大きさを考えると、十分惑星と言える大きな天体のようなので、「9つ目の惑星があるかも!」と大きなニュースになった訳です。
その大きさについては、天王星や海王星よりも一回り小さいくらいの惑星のようです。

 さてお話は太陽系最大の惑星である「木星」です。直径は地球の11倍、質量(重さ)は地球の318倍にもなります。2016年3月8日にその木星が「衝」になります。惑星の衝とは、太陽と木星が地球を挟んで180度の位置に来ることです。
 
 太陽からみると、太陽>地球>木星の順に一直線にならんだ位置関係になります。当然、地球から木星の距離も衝の前後に一番近くなりますから、望遠鏡で観察しても普段より一層大きく、くっきり見える事になるのです。3月8日には、月の1600倍くらいの距離まで近寄ってきますが、この前後2から3ヶ月が木星観測には絶好のシーズンと言えます。

木星はとても明るく、見つけるのはとても簡単です。下の星図のマス目ひとつは角度で10度になります。

「見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける」を参考にしてください。

見えている星の中でダントツに明るいのでとても見つけやすいと思います。一等星の15倍以上の明るさがあります。まずは肉眼でじっくり観察してみると、星座を構成している他の星と比べてあまりまたたかない事に気付きます。土星や火星など他の惑星も同じように、星座を構成している恒星と比べるとあんまりまたたきませんが、それはなぜでしょうか。

 星座を構成している星たちは、私たちの太陽系の惑星と比べると、とても遠いところにあるので、ほとんど完全な点で、望遠鏡で高倍率を掛けて観察しても光る点にしか見えません。しかし地球からそれら恒星と比べるととても近くにある惑星は望遠鏡で拡大すると、表面の模様が見えますが、面積をもった円形の形状に拡大して観察ができます。地球に届くときに恒星と比べるとずっと光の束の太さが太いので、大気の流れ(乱流)ではあまりまたたかないのです。一方星座を構成する星の光は地球に届く時にほとんど太さがない光線になります。上空の風の強い時は特にキラキラとまたたきやすいのです。

 もし5倍から10倍くらいの倍率の双眼鏡や単眼鏡をもっていたら、木星を見て見ましょう。慎重にピントを合わせてください。すると木星の脇にかすかに光る小さな星が最大で4つ見えます。この衛星は、木星のまわりをまわる67個の衛星のうち、特に大きな4つの衛星で、400年以上前にガリレオがはじめて天体望遠鏡を木星に向けた時に発見したのでガリレオ衛星と呼ばれています。翌日に見ると4つの衛星が動いているのが分かります。

 木星の縞模様をみるには、天体望遠鏡が必要です。少なくとも35倍ほどの倍率を掛けて慎重にピントを合わせれば、木星の縞模様を見ることができます。

ぜひ、観測シーズンを迎えた木星や衛星の動きを双眼鏡や天体望遠鏡で観察してみてくださいね。

次回は小型望遠鏡で見る木星とその衛星についてお話しをします。






↓これは2016年2月1日23時ごろの東の方向の空です。しし座の後ろ足の先あたりに木星が見えます。
(この星図、二度クリックすると拡大できます。)星図はアストロアーツのステラナビゲーター10にて作成しています。



下の星図は、上の星図の約一ヶ月後の夜9時の東の空の様子です。2時間はやいですが、木星がほぼ同じ位置に見えるのが分かりますね。夜11時に小さなお子さんが起きて木星を観察するのは無理ですが、夜9時なら無理がないですね。ちなみに惑星は少しずつ動きますが、概ね一ヶ月後であれば、2時間星空がずれてきます。すなわちこの更に一ヶ月後の4月1日には、夜7時に東の空を見れば同じ星座が同じような位置に見えます。木星などの惑星は、地球との位置関係で少し位置がずれます。




この星図は、3月1日の23時の東の空のようすです。一枚目の星図2月1日23時と比べると、木星の位置が更に高い位置に見えるようになり、木星の表面の模様観察の条件はさらに良くなります。




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