2019年11月の星空情報

2019年11月の星空情報メールですが、台風関連で被災された方へのご連絡です。

●台風15号、19号や21号で被害に遭われた方へのご連絡。
今回一連の暴風や洪水で被害を受けた皆様には、心よりお見舞いを重ねて申し上げる次第です。
9 月に台風15号の首都圏への上陸で、千葉県や伊豆諸島を中心に大変な被害が出ました。その被害からの回復がなかなか進まない中で、台風19号が再び列島を襲い、東日本を中心に記録的な降水量を記録し多くの命が失われてしまいました。その後の21号の接近でも予想外の降雨により大きな被害が再びでてしまいました。19号では、都心を流れる大河川も氾濫危険水位を超え、ぎりぎりの状況でしたが、堤防の決壊という最悪の状態は免れ、最も恐れていた人口過密地域での大規模な冠水は免れました。地球温暖化による極端な気象変化は今後ますます激しくなるとの学説もあり、こうした激甚災害に対する備えは急務です。今回被害に遭われなかった皆様も、普段からハザードマップを確認し、どこの道路が寸断するのか、土砂災害警戒区域や浸水区域内に住んでいなくても良く考えておく事が普段からの備えと早めの避難に結びついていくことになるのでは、と考えています。想定外の浸水規模に達した場所もあり今回の災害を見ると無力感を覚えるのも事実です。

台風や洪水被害で望遠鏡の被害に遭われた方は、特別に修理費を割引して対応いたしますので、弊社のフリーダイヤル0800-600-5759もしくは、メール(webmaster@scopetown.jp)でご連絡ください。災害適応の割引修理には罹災証明書のコピーが必要になりますのでお手元にご用意頂けますよう宜しくお願い申し上げます。
ご用意出来ない場合でもご相談ください。

修理は生活状況が落ち着いてからという方もいらっしゃると思いますが、修理時期、望遠鏡の修理のタイミングなども、ご都合に合わせられますのでご相談ください。

また台風被害で望遠鏡を逸失してしまい、今は望遠鏡自体が無いもしくは、処分してしまった方もできる範囲ではありますが、出来るだけの対応をいたしますのでご連絡ください。

●詳しくは下記リンク先をご覧ください。
ご愛用の弊社製品が地震、津波、台風、豪雨等の災害により不具合となった場合、修理料金を特別割引させていただきます。(適用地域に関しまして、災害救助法適用地域に準拠しますが、域外の方でも自然災害で望遠鏡が壊れた方はご相談ください。)ちいさな会社ゆえ、修理対応に時間が掛かってしまう事もあると思いますが、誠心誠意対応いたしますのでお許しください。

http://scopetown.jp/attention3.html


こんな時ではありますが.......

2019年11月の星空情報です。

●今月のハイライト
11月の注目すべき天文現象をリストアップします。くじら座の脈動変光星ミラがとても明るくなっています!一番明るくなる極大日が、11月7日ですが、10月末ごろの段階で2等級代後半の明るさになっているのが確認でき、双眼鏡や望遠鏡で覗くとくすんだオレンジ色に見えました、今月注目の天体です。
11月初旬のおうし座流星群が極大になります。2001年に大出現したしし座流星群が11月18日に極大となります。11月14日に小惑星ベスタが衝になり、見頃となります。


メルマガやブログで使っている解説図版は、アストロアーツ社の星空シミュレーションソフト『ステラナビゲーター』で生成したものです。星空を楽しむ時、星空の写真を撮る時にとても便利なソフトです。

〈目次〉
★11月の惑星たち
★11月の天文現象カレンダー
★11月の星空情報
★イベント情報
★オススメのテレビ番組

★11月の惑星たち
水星 × 11月28日に西方最大離角になりますが地平線からの高度が低く観測条件はよくない。
金星 △夕方の西空低空
火星 × 先月9月4日に合、引き続き太陽に近く観測は難しい。
木星 △日没後の南西の低い空でとても明るく見えています。
土星  ○10月10日東矩でした。宵の南西の空で見えています。観測シーズン終盤です。
天王星 ◎10月28日に衝でした。夜半に南の空に見えています。
海王星 ○9月11日に衝、宵に南西の空。




★11月の天文現象カレンダー
11月2日(土)田奈星空観望会 
11月3日(日)文化の日
11月4日(月)振替休日 上弦の月、夕方に見える半月です。月のクレーター観察の好機です。

11月6日(水)おうし座南流星群が極大
11月7日(木)くじら座の脈動変光星ミラが極大


11月12日(火)満月。満月の時は、クレーターはあまり見えませんが、海の部分の色や、クレーターから四方八方に広がる光条が良く見えます。
11月13日(水)おうし座北流星群が極大
11月14日(木)小惑星ベスタが衝 明るくなり観測の好機

11月18日(月)しし座流星群が極大
11月20日(水)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月のクレーター観察の好機です。
11月22日(金)から11月24日(日)乙女高原星空観望会
11月23日(土)勤労感謝の日

11月27日(水)新月 前後数日は一晩中月明かりの影響がなく、星空の観測に絶好。
11月28日(木)水星が東方最大離角

★10月の星空情報
※全ての図版は、クリックやタップをするとさらに大きく表示できます※


☆くじら座の脈動変光星ミラが極大です。
明るさが変わる不思議な星を変光星と言います。変光星の種類はさまざまです。大きく分けると2つあり、暗い星と明るい星がペアになっていて、明るい星の前を暗い星が横切った時に暗くなる、食変光星と、星自体が伸び縮みして明るくなったり暗くなったりする脈動変光星があります。太陽のような恒星は、中心付近で核融合で生み出されているエネルギーが一定していますから明るさもそう大きく変わらないのですが、くじら座のミラは、年老いていてとても不安なのです。そのため中心付近での核融合反応がとても不安定になっています。それが原因で変光します。もっと不安定になってくると、明るくなったり暗くなったりする周期も不安定になっていきます。
くじら座のミラは、人類が初めて発見した変光星で、暗くなった時(10等星)と最も明るくなった時(2等星)の明るさの差は、約1500倍にもなります。変光の周期は約332日になります。毎回極大の時に2等級の明るさになるわけではなく、毎回極大の光度は違います。4等級までしか明るくならないこともあります。今回10月に観察してみたところ、極大日まで日付があるにも関わらず、すでに3等星より明るくなっていて、条件はかなり良いと言えます。
双眼鏡や低倍率の双眼鏡で観察するとオレンジ色ぽい色に見えます。
2等代まで明るくなっているので、今回は市街地でも肉眼で見る事ができるでしょう。これが4等級程度まで明るくならない時は、市街地で肉眼で見るのはかなり困難なので今回の極大はまたとないチャンスと言えます。極大だからといって毎回2等級代になるとは限らず、3等級や4等級までしか明るくならない時もあります。

201911変光星ミラガイド星図


変光星の明るさは、周辺にある他の明るさが変わらない星との明るさを比べてみると良いです。比較によって明るさに見当をつけます。下図を参考に観測した時どの程度の明るさか測ってみるのも面白いですね。極大日の後もしばらく比較しながら観察していると、だんだんと暗くなって行くのが分かります。そのうち肉眼では見えなくなってしまいますよ。

201911ミラ明るさ比較用





☆3つの流星群を一緒に観察しよう。
10月は3つの流星群が活動します。おうし座南流星群、おうし座北流星群、そしてしし座流星群の3つです。この中で一番有名なのは、2001年に東アジアで1時間に1000個以上の流れ星を出現させたしし座流星群です。しかし現在は活動が低調で、今は1時間に数個の流星が観察できるだけです。おうし座南流星群もおうし座北流星群もそれぞれ1時間に夜空の暗い場所で、数個から10個程度の流星が見られるに過ぎませんが、3つの流星群の活動が重なる中旬ごろは、夜空を眺めていればそれなりの数の流れ星を見る事ができるでしょう。しし座流星群の流星は速いスピードで流れるのが印象的な流星ですが同じ11月に見られるおうし座流星群は、ゆっくり流れる流星が多く、火球と呼ばれる明るい流れ星の割合が多く、時には、地面を照らし出すような極めて明るい大火球が観察できることもあり、見逃せません。

ガイド星図の赤いばつ印の放射点を中心に、四方八方に流れます。出来るだけ視界が開けていて街灯の影響がない場所で観察してください。市街地での観察は流星の数が少ないこともありやや難しいですが、直接街灯が目に入らない場所であれば、いくつか明るい流星を目撃できるかもしれません。

201911おうし座流星群ガイドマップ

201911しし座流星群ガイドマップ



☆小惑星ベスタが観測の好機
小惑星の中で、もっとも明るくなり観測がしやすい小惑星ベスタが観測の好機を迎えます。11月14日に衝となり明るさは、6.5等級になりますが、おうし座のο星の近くを通る11月5日から7日ごろが見つけやすいと思います。双眼鏡か低倍率の望遠鏡で探してみましょう。

201911小惑星ベスタ図版

写真は、アメリカの小惑星探査機ドーンが至近距離から撮影した小惑星ベスタの姿です。直径は 468.3 - 530 kmということで、地球などの惑星のようにまん丸ではありません。日本の小惑星探査機『はやぶさ2』が探査をしている小惑星りゅうぐうの大きさは700メートルほどですから、比べるとベスタの大きさはとても大きいですね。火星と木星の間の軌道を約3年7ヶ月ほどの周期で太陽の周りを公転しています。とても小さくて遠いので望遠鏡で見ても点にしか見えませんが、望遠鏡や双眼鏡で毎日観察すると、どんどん動いていくのが分かります。ぜひ観察に挑戦してみてくださいね。

Vesta_full_mosaic.jpg



☆秋の星座に親しむ(先月号と同じ記事です。)
秋の星空は、他の季節と比べるとやや地味な印象です。秋の星座を見つける目印は『秋の四辺形』と名付けられた4つの星が作る大きな四角形を見つける事から始めましょう。10月ですと、日没後、夜空が暗くなったころに頭上を見上げるとこの『秋の四辺形』を見つけることができます。『秋の四辺形』は、「ペガスス座」という天を駆ける馬を形どった星座の胴の一部です。
『秋の四辺形』を目印にして、様々な秋の星座を見つけることができます。秋の星座は、やや暗い星で構成されている星座が多いので、市街地ではなく、郊外地まで足を延ばすと見つけやすくなります。下図を参考に秋の星座を見つけて見てください。
201910月秋の星座案内



★イベント情報

●2019年 乙女高原星空観望会暫定日程
第98回 11月22日(金)から11月24日(日)今年最後の乙女高原星空観望会です。

最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://otome.sblo.jp/

●2019年田奈観望会スケジュール
11月2日(土) 月齢5.3 金星と土星 今年最後の田奈星空観望会です。
最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html

●新記事をアップしました。

ZEROの新製品発表を行った『北八ヶ岳・小海 星と自然のフェスタ(星フェス2019)参加のご報告』をブログにアップしました。

https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-789.html

前回の記事と併せてご覧ください。

『ZEROの製品開発 その1』
https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-787.html


前々回アップした記事:『新型架台『ZERO』のコンセプトと製品概要』
https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-785.html
約五年の歳月を掛け完成した新型架台『ZERO』発売までまだ時間がかかりますが、今月から量産を開始します。ぜひご覧ください。発売前から注目を浴び、欧米での発売準備も始まっています。

下記リンク先でも、このメールマガジンの内容が読めますので併せてご活用ください。

https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-786.html



おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2019年10月30日   
スコープテック 大沼 崇


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天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。
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・星空と天体観測のブログ
ブログをヤフーブログからFC2ブログに引っ越しました。ヤフーブログが廃止になるためです。過去記事を含め全コンテンツを移動しております。
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さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています!

・乙女高原星空観望会
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山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2019年の日程は上記サイト上でご案内しています。
・田奈星空観望会
また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2019年の日程は下記リンク先でご確認ください。
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北八ヶ岳・小海 星と自然のフェスタ(星フェス2019)参加のご報告

北八ヶ岳・小海 星と自然のフェスタ(星フェス2019)参加のご報告
小海パンフレット表紙

去る2019年10月25日(金)19時から27日(日)14時までの日程で行われた本イベントも、今年で3回目となります。一回目は大雨で途中で中止、2回目の昨年も天候には恵まれず星を見る事はできませんでしたが、3回目の今回は、遂に二夜に渡り素晴らしい星空がイベント会場上空を覆いました。イベントに集まった人も昨年の3倍以上の印象で、朝から晩までイベント会場全体が大盛況でした。

 この星まつりに参加した事のない方に説明ちょっとしておきます。他の星まつりと大きく違う点があります。

 25日金曜夜から参加企業、参加講師、一般参加者による懇親会からスタートします。今回は主催者側の想定(50名くらい)を上回る申し込みがあり、90名が参加しました。普段お話が難しい、小海町のみなさん、メーカー担当者や講師の皆さんと一般参加者が会する懇親会で大変盛り上がり、会場各所でとても盛り上がっていました。自分も普段お話できない人たちや、販売店、メーカー、若い天文ファンとの交流ができとても有意義な会でした。シャトレーゼが経営を手がけるホテルという事もあり、料理もとても充実していてコスパもとても良かったです。実際のところホテルが用意した宴会場のキャパ的にそれ以上の人数の受け入れが出来なかったので100人以上が申し込んだそうですが、やむなく断ったとのことでした。(残念)


26日、27日は、朝から晩まで15本もの講演や新製品説明会があり、参加者の皆さんは退屈することがありません。また探鳥会やガイド付き紅葉ウォークなど、18種のアクテビティも用意されていて退屈することがありません。
小海時間割
小海アクティ



他会場内は、キャンプサイト、星空サイト、キッチンカースペース、参加者が望遠鏡や部品を売る事ができるフリマスペース、参加企業用ブース(展示・販売)など様々なエリア区分がなされています。

来年も開催されますので、まだこのイベントに来られていない皆さんは、ぜひ参加していただきたいです。小海町が町を挙げての支援をしているイベントとという事もあり、町の皆さんのホスピタリティーも素晴らしいイベントでした。
小海会場

※下の写真ですが、イベント終了直前になって各ブースの写真を撮ったので、シュミットさんやUCトレードさん、ブラックパンダさん、他 ブースの写真が撮れていません。本当に申し訳ありません。来年は外さないようにします!
小海参加者ブース



今回、弊社、スコープテックは、新製品である新型架台『ゼロ』を携えて、ブースでの展示と新製品の説明会を行いました。説明会は、まあ会場の1/3も埋まればいいかなぁと考えていましたが、予想を超え、立ち見が出るほどの大盛況でした。会場に足を運んで頂いた皆さんには、深い感謝と御礼を申し上げます。



小海講演会


弊社のブースで初めて製品に触れるお客様も多くいらっしゃいましたが、中には、原村、胎内に続きこの架台を見て触れるのは3回目という星まつり猛者さんもいらっしゃいました。

架台に対する皆さんの評価はいかがだったでしょうか。大変励みになる感想も頂き、2月中の発売に向け残る作業を確実に進め、皆さんが満足できる製品を送り出せるように、取扱説明書、安定した量産と、国内検品体制の構築、販売・修理・アップグレード・サービス店網の整備をしていきたいと考えております。
IMG_1284.jpg


この架台は、開発中からたくさんの一般アマチュア天文家のみなさま、社外協力者、協力会社に様々なアイディアと技術提供を頂き、私たちスコープテックが求める夢の新型架台の実現に力を貸して頂いたから実現した架台です。そしてこれから発売後も、ZEROの発展的周辺展開に置いて、これまで以上にユーザーや周りの皆様の御意見やアイディアが重要になってきます。
これまでにない、オープンなモノづくりの結晶といえる『ZERO』の発売まで、まだ今しばらくの時間がありますが、皆さんのご支援、ご指導、ご意見を大切にこれからも前に進んで行きたいと考えています。よろしくお願い申し上げます。

2019年10月の星空情報

2019年10月の星空情報

台風15号で被害に遭われた方へのご連絡。
9月は台風15号の首都圏への上陸で、特に台風の進路の東側となった千葉県で、信じられないような、未曾有の暴風が吹き荒れ大変な被害が出ました。弊社のお客様でも被害に遭われた方が何人もいらっしゃると聞き、大変心を痛めております。
心よりお見舞い申し上げます。

台風被害で望遠鏡の被害に遭われた方は、特別に修理費を割引して対応しますから、弊社のフリーダイヤル0800-600-5759までご連絡ください。罹災証明書のコピーが必要になりますのでお手元にご用意頂けますよう宜しくお願い申し上げます。修理は生活状況が落ち着いてからという方もいらっしゃると思いますが、それもご都合に合わせられますのでご相談ください。

また台風被害で望遠鏡を逸失してしまい、今は望遠鏡自体が無いもしくは、処分してしまった方もできる範囲ではありますが、出来るだけの対応をいたしますのでご連絡ください。

2019年10月の星空情報です。

9月にご案内したみずがめ座φ星(明るさ4.1等)に接近した海王星を観察することは出来ましたでしょうか。私は9月初旬に遅い夏休みを八丈島と青ヶ島で過ごし、その時に口径40mmの双眼鏡で観察することができました。あの明るさですと、市街地では小口径では本当にぎりぎり見えるか見えないかという状況だったと思います。八丈島や青ヶ島は日本でも有数の美しい星空なので、わずが口径40mmのラプトル50よりちいさな双眼鏡でもはっきり見ることができました。

10月は、新型経緯台の展示と説明を下記のイベントで行います。

☆福島県田村市の星の村天文台にて行われる『星の村スターライトフェステバル』10月12日(土)〜10月14日(月)
12日大野天文台長講演会 13日 隕石(隕鉄)で刀鍛冶が製作する「隕石刀」の製作実演。など
http://www.city.tamura.lg.jp/soshiki/20/hosihomura-osirase.html

☆長野県南佐久郡小海町で行われる 北八ヶ岳小海『星空と自然のフェスタ』10月25日(金)〜10月27日(日)

☆「三鷹・星と宇宙の日」に観望会協力で出展予定です。自然科学研究機構 国立天文台、自然科学研究機構 アストロバイオロジーセンター、東京大学天文学教育研究センター、総合研究大学院大学天文科学専攻の特別公開イベントです。今年の開催日は、10月25日(金曜日)と26日(土曜日)。弊社の出展は10月26日(土)のみです。新型経緯台の展示と説明も行います。

https://www.nao.ac.jp/open-day/2019/

上記3つのイベントに出展予定です。新型経緯台『ZERO』の実演展示と製品説明会を行いますので是非足を運んでください。

メルマガやブログで使っている解説図版は、アストロアーツ社の星空シミュレーションソフト『ステラナビゲーター』で生成したものです。星空を楽しむ時、星空の写真を撮る時にとても便利なソフトです。

●今月のハイライト
10月の注目すべき天文現象をリストアップします。

1.木星と土星の観察は、日没後暗くなり始めたらすぐにはじめよう。遅くなると、どんどん地平線に近づいてきてしまい、大気の揺らぎの影響を受け良く見えなくなってしまいます。両惑星とも、観測シーズン終盤ですが、こどもの起きている時間に観察できます。

2.オリオン座流星群、言われているよりも良い条件で観察できます。下弦の月がありますが、下弦の月の光量は満月の1/10以下です。

〈目次〉
★10月の惑星たち
★10月の天文現象カレンダー
★10月の星空情報
★イベント情報
★オススメのテレビ番組

★10月の惑星たち
水星○10月20日東方最大離角になり夕方の西空で観察できます。
金星△夕方の西空低空
火星 × 先月9月4日に合、距離は約4億キロ、太陽に近く観測は難しい。
木星 ○日没後の南西の空でとても明るく見えています。観測シーズン終盤
土星  ◎10月10日東矩、宵の南の空で明るく見えています。観測シーズン!!
天王星 ◎10月28日に衝、夜半に南の空に見えています。
海王星 ○9月11日に衝、夜半に南の空。観測シーズンです
 



★10月の天文現象カレンダー
10月6日(日)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとてもよく見えます!木星が東矩。太陽の東側に90度の位置に。日没時に南中する位置にある。
普段見つけにくい海王星が、みずがめ座φ星(明るさ4.2等)に近づき見つけやすい。前後10日ほどはφ星をたよりに見つけやすい状態が続く。 

10月9日(水)10月りゅう座流星群
10月10日(木)土星が東矩
10月11日(金)十三夜の名月

10月14日(月)体育の日、満月。満月の時は、クレーターはあまり見えませんが、海の部分の色や、クレーターから四方八方に広がる光条が良く見えます。

10月20日(日)水星が東方最大離角
10月21日(月)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月のクレーター観察の好機です。

10月22日(火)オリオン座流星群が極大

10月28日(月)月新月 前後数日は一晩中月明かりの影響がなく、星空の観測に絶好。


★10月の星空情報
全ての図版は、クリックやタップをするとさらに大きく表示できます。

☆秋の星座に親しむ
秋の星空は、他の季節と比べるとやや地味な印象です。秋の星座を見つける目印は『秋の四辺形』と名付けられた4つの星が作る大きな四角形を見つける事から始めましょう。10月ですと、日没後、夜空が暗くなったころに頭上を見上げるとこの『秋の四辺形』を見つけることができます。『秋の四辺形』は、「ペガスス座」という天を駆ける馬を形どった星座の胴の一部です。
『秋の四辺形』を目印にして、様々な秋の星座を見つけることができます。秋の星座は、やや暗い星で構成されている星座が多いので、市街地ではなく、郊外地まで足を延ばすと見つけやすくなります。下図を参考に秋の星座を見つけて見てください。
201910月秋の星座案内


☆十三夜の名月
中秋の名月は中国由来ですが、日本のお月見は、十三夜の名月です。栗名月、豆名月などとも呼ばれます。
今年の十三夜は、10月11日(金)旧暦9月13日です。
満月少し前のまだ少しかけた月が十三夜の日に豆や栗などお供えして、お月見を楽しむのも風流ですね。十五夜と十三夜の月の両方を観るのがとても縁起が良いとされています。

2019年13夜の月



☆火星を除く、太陽系の7惑星がずらりと並ぶ
日没後に西空から東の空に7つの惑星がずらりと並びます。日没後に水星と金星を観察し、次に木星と土星を観察。完全に暗くなるのを待ち、海王星と天王星を観察すれば、夜半前に、合間も無い、太陽に近すぎて見えない火星を除く、太陽系の7つの惑星を短い間に観察できます。但し、天王星と海王星は、暗いため観察するには、詳しい星図を用意しましょう。
2019年10月7惑星ずらりと並ぶ



☆オリオン座流星群を見よう。
 10月22日に極大を迎えるオリオン座流星群ですが、オリオン座流星群は、中規模の流星群で、オリオン座とふたご座との境界付近に放射点があります。この放射点を中心に四方八方に流星が飛びます。地球に飛び込んでくる流星物質のスピードが速いため、比較的明るい流れ星が多く、1時間に5個から15個ほどの流星数ですが、2006年に突然大出現し、その時の流星数は60個に達しました。このように突然流星数が増えることもあるので、気が抜けません。

○今年のオリオン座流星群

 今年のオリオン座流星群は、夜半過ぎから下弦の半月の月明かりの影響を受けます。ただ「半月」は「満月」の1/10以下の明るさしかないので、影響は想像するほと大きくなく、オリオン座流星群の流れ星を見たり、撮影するにはまずまずの条件でしょう。とりわけ月が昇ってくる午前0時までは、月明の影響がなく撮影や観察が行えるはずです。
満月の時の流星群は、星が良くみえる街灯などの影響の少ない山や海へ遠征しても、月明かりが煌々と星空を照らし出してしまっているので、市街地でみる星空とあまり変わりません。しかし満月の1/10以下の明るさしかない下弦の月が夜半過ぎからかかる、今回のオリオン座流星群は十分に遠征の価値があると言えます。

○おすすめの観測日時、前後数日は観察できますが、やはり極大日がおすすめです。東の地平線からオリオン座がある程度の高さまで上がってくるのが23時ごろから観測を、月の出が24時少し前までは、月明かりの影響はありませんが、放射点が低いので流星数は少なめでしょう。午前2時半ごろに、放射点が南中し、地平高度が最も高くなります。夜が白み始めるころまでは流星数は増え続けると思います。

10月も下旬になると、標高や緯度によっては氷点下まで気温が下がりますから、防寒対策には気を使うようにしてください。

車で山奥や人里離れた場所で観測する場合、気をつけて頂きたい事があります。それは車のキーのロックアウトです。携帯電話が通じる場所であれば、まだ良いのですが、携帯電話の圏外ですと、助けを呼ぶ事が出来ず、車の中に戻ることも、車を動かす事もできなくなり、遭難の危険があります。車のキーの管理はしっかり行うようにしてください。
オリオン座流星群



★イベント情報

●2019年 乙女高原星空観望会暫定日程
第97回 10月25日(金)から10月27日(日)
第98回 11月22日(金)から11月24日(日)

最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://otome.sblo.jp/

●2019年田奈観望会スケジュール
10月5日(土) 月齢6.7 金星と土星と木星
11月2日(土) 月齢5.3 金星と土星
最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html

●弊社が発売を準備している『ZERO』新記事をアップしました。
『ZEROの製品開発 その1』
https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-787.html

前回の記事と併せてご覧ください。

前回アップした記事:『新型架台『ZERO』のコンセプトと製品概要』
https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-785.html
約五年の歳月を掛け完成した新型架台『ZERO』発売までまだ時間がかかりますが、今月から量産を開始します。ぜひご覧ください。発売前から注目を浴び、欧米での発売準備も始まっています。

下記リンク先でも、このメールマガジンの内容が読めますので併せてご活用ください。

https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-786.html



おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2019年9月30日   
スコープテック 大沼 崇


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天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。
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・田奈星空観望会
また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2019年の日程は下記リンク先でご確認ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html
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ZEROの製品開発 その1

ZEROの製品開発 その1
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片持ちフォーク式の経緯台が、一般に対して多く普及するようになったキッカケは、ポルタ経緯台の発売がきっかけです。標準的なアリガタアリミゾでの鏡筒との接続を採用し、その使いやすさと汎用性から多くのユーザーに愛用されています。以後様々なメーカーから、フォローオンプロダクツが発売されました。そういう意味で、弊社の新型架台『ZERO』も、ポルタに追従する製品と言えます。

●後発製品として求められること
後発製品として、製品を発売する場合。先発品と同じようなものを作ってもほとんどインパクトはありません。架台の場合は、積載重量、コストパーフォーマンス、使いやすさ、汎用性、振動減衰の速さ、デザインなど様々な性能や要素で、先発品を上回らなければなりません(全て上回るのが理想ではありますが、それはなかなか出来ない相談ですね。)

先発品を超える手法として、禁じ手ですが、デッドコピーというお隣の国が使う手法があります。同じような性能のものを、圧倒的に安い金額で市場に出すのです。開発費もほとんどかかりませんし、安い労働力にものをいわせて、圧倒的に安い金額で市場に製品を供給することが可能です。もともとの製品はかわいそうなことに、市場から追い出されてしまう事があります。

例示すると天文業界で有名な例は、GP赤道儀だったりします。今だにGP赤道儀のクローンの系譜は、セレストロンやシンタをはじめとする中国に関係のあるメーカーの赤道儀にその名残を見ることができます。片やオリジナルのGP赤道儀は、無くなってしまったわけですから、その影響は甚大です。

じゃあ、スコープテックはどうするのか。ということなんです。ポルタのデッドコピーみたいなのを、より安い工場で作る。これならほとんど開発費をかけずに、めっちゃ安い金額で市場にポルタもどきを供給することは可能です。ある程度、儲ける事もできます。リスクも少ない『濡れ手に粟商売』。

しかし、これでは色々言われてしまします。色々なところから。特許や意匠登録に引っかからなければ、OKなんでしょうか。いやいやスコープテックとしては、プライドがありますからそんな事はしたくもないし、最初からそんなことは一切考えませんでした。


●片持ちフォーク式経緯台のメリット
・鏡筒前後バランスを取ると、シーソー型経緯台のように、望遠鏡の仰角の変化により前後バランスが崩れない。>>フリーストップの実現。

●片持ちフォーク式経緯台の弱点
・シーソー型経緯台に比べると、アームがかさばる。持ち運び時に甚だ邪魔である。
・アームの強度不足により、固有振動数が低くなりやすい。>アームを無くした改良品の存在
・重量物である望遠鏡本体を1つのアームで支えるため、アームの剛性が不足すると振動が多い架台になってしまう。
・アームの角度を調整できるようにしたいが、そこが強度的な弱点となる場合が多い。
・軸の強度を上げようとすると、軸が大径化し、重量がかさんでくる。

●軸の重要性
高度軸には、軸に対して垂直方向に力が掛かるため、重量のある鏡筒を搭載した場合に、その部分が弱点となる。また水平軸には軸方向(垂直方向)に力が掛かるが、搭載鏡筒の大きさによっては、水平方向のバランスを取ることが出来ないのでやはり軸に対して軸の左右で非対称の力が加わることになる。
必要な強度に応じて、水平軸と高度軸の設計を別にすることも考えられるが、それはコストアップに繋がってしまう。


●需要の調査。
8から10センチクラスのアポクロマート鏡筒を持っていて、普段は赤道儀に載せて撮影などに使っているユーザーも、時には、経緯台に載せて気軽に星を見たいという需要がある。しかし、既存の片持ちフォーク式の経緯台は、強度的が足らず、10センチのアポクロマート鏡筒を搭載するには厳しいものが多い、まず振動の問題がある。低倍率での観察であれば我慢ができるが、ちょっと惑星を高倍率で見たいという時は、口径8センチの鏡筒でも、振動の影響を大きく受けてしまう。振動でピント合わせにも一苦労。さらにフリーストップとは言っても、動きは渋めで気持ち良いフリーストップが実現できていない。T型の強度のフリーストップマウントを購入してみたものの、大きめの鏡筒を載せても十分な強度があるのは良いが、構造上重たい鏡筒を載せると反対側にバランスウェイトを付けることになる。そうするとウィエイトも含めた赤道儀と重量はさほど変わらなくなってしまう。ユーザー側にそんな悩みがあることがわかってきた。

●市場で求められる架台のアウトライン
T型のマウントのように、滑らかに動くフリーストップマウントで、なおかつ高倍率で使う時にやはり便利な微動装置付きの、軽量で振動の少ない頑丈な片持ちフォークマウントを作れば売れるかもしれない!ということが分かってきた。
それに加えて、アームの角度が可変で調整できて、なおかつ軽量で折りたたみできる機能があればいう事ないなと考えた訳です。

●求められる架台の要素のリストアップ

☆架台の仕様として必要な項目
・極めて滑らかでピタリと止まるフリーストップ
・バックラッシュの少ない正確な動きの微動装置
・振動の収まりが早い高剛性なフォークアーム
・フォークアームの振出角度が調整できる
・軽量
・工具なしで分解できてコンパクトになる

☆機能的に求められるもの
・様々な他社製三脚に取り付けできる
・さまざまな他社製鏡筒バンドやアリミゾ、アルカスイスなども取り付けられる。
・今後の発展性を見込んでいる

リストアップは簡単ですが、相反する事が要求されていて実現は簡単ではない事が分かるでしょう。

思えば、ポルタ登場から10年以上が経過しても、片持ちフォーク式の経緯台でそんな製品がないというと、それは作るのがとても難しいことが理由であった。より強度があるものを目指した製品はあるが、なかなか実現できていないのが現状だったようです。

●軸の強度とアームの剛性の確保がポイント
片持ちフォークの水平軸と高度軸を比べた場合、軸に対してねじり方向に大きな力が掛かる高度軸の方がより強度を要することがわかる。

そこで、最初の設計の段階で、高度軸の必要な強度を考え、軸を設計し、それを両軸に利用することとした。軸の構造には秘密があります。架台のフリーストップのテンション調整を、一般的には軸の横からネジで押すタイプのものが多いのですが、他社と同じ軸の構造では、基本的に軸を大型化するしか強度を上げるしかありません。大径化は大幅な重量増をもたらします。

反対側から軸全体を引っ張る構造にする事で、ガタや緩みをとり、軸の内部で接触面積をふやし、小さい軸でもガタが出ない構造にしました。
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軽量化を目指した軸の小径化は、別の問題も産み出しました。ウォームホイルを小径化するしかないのです。ウォームホイルの小径化は、微動軸のフィーリング悪化を招きます。これには随分悩まされましたが、ウォームケースの高精度化、ウォームの大径化、ギアー系(ウォームホイルとウォーム)の高精度化など、様々なポイントで設計と加工精度を見直し、1つ1つ解決していきました。どこでヒントを得たかというと、それは、かつて素晴らしい望遠鏡を多数送り出した、日本精光研究所(ユニトロン)の6センチ赤道儀です。ウォームホイルは平ギアに近いコストのかからない小径ウォームホイルを採用していましたが、ウォームの直径を大きくすることにより、素晴らしく滑らかな微動の感触を得ていたのです。

●片持ちのフォークアーム
片持ちフォークアームの剛性は、軸の強度とともに架台全体の振動にとても大きな影響を与えます。軸がいくら頑丈でも、アームの剛性が低いと振動は収まりません。
当初の設計でもそれなりの強度は出ましたが、試作を作ってみて実際に鏡筒を載せてみると、既存の製品より優れた振動減衰が出来ていましたが、ユーザーの皆さんが要求する高い目標値にたいしては、まだアームの剛性が足りず随分苦労しました。細かい話は以後に譲りますが、まずは当初の微動軸の位置が問題でした。アーム外側に設置することにより、アームの厚み一杯にリブの高さを上げることができるようになりました。外観上は、微動軸の位置を内側にした方がアーム先端の形状が丸くなりスマートなのですが、内側にすると、ウォームホイルとウォームのクリアランスを調整するイモネジを内側に設置するしかなくなる、ツールのアクセスの関係で補強リブの高さに制限が出てしまうのです。
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剛性を考えると外側にした方が断然有利ということになり設計を変更しました。数度の設計変更をしながら、試作を繰り返し、最新のエンジニアリングを取り入れ、さらにアーム内のリブを含めた構造自体を、最新のCADシステムで解析し、応力が集中する部分がないように再設計を行いました。
その間に重量はほとんど変わらずに、数倍の剛性アップを果たしたのです。

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続く

2019年9月の星空情報

2019年9月の星空情報です。


下記リンク先でも、このメールマガジンの内容が読めますので併せてご活用ください。

https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-784.html

●今月のハイライト
9月の注目すべき天文現象をリストアップします。

1.木星の観察は、日没後暗くなり始めたらすぐにはじめよう。土星がこどもたちが起きている時間帯に見やすい位置に!
2.海王星がみずがめ座φ星(明るさ4.1等)に近づいて見えています。それを目印に普段見つけにくい海王星を見つけるチャンスです。

〈目次〉
★9月の惑星たち
★9月の天文現象カレンダー
★9月の星空情報
★イベント情報
★オススメのテレビ番組



★9月の惑星たち
水星 x 9月3日外合になり、以後夕方の西空へ
金星△ 8月13日に外合、9月ごろから夕方の西空低空
火星× 9月4日に合。距離は約4億キロ、太陽に近く観測は難しい。
木星○日没後の南西の空でとても明るく見えています。観測シーズン!!
土星◎宵の南の空で明るく見えています。観測シーズン!!
天王星○未明に南の空に見えています。
海王星○9月11日に衝、夜半に南の空。観測シーズンです
 



★9月の天文現象カレンダー

9月3日(火)水星が外合
9月4日(水)火星が合。地球から見て太陽の向こう側に回り込んだ位置関係で、地球から見ると太陽に近すぎて観測はできない。地球から遠く離れていて、距離は約4億キロ。

9月6日(金)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとてもよく見えます!木星が東矩。太陽の東側に90度の位置に。日没時に南中する位置にある。
普段見つけにくい海王星が、みずがめ座φ星(明るさ4.2等)に近づき見つけやすい。前後10日ほどはφ星をたよりに見つけやすい状態が続く。 

9月7日(土)田奈星空観望会です。月や土星や木星や秋の星座を楽しみましょう。

9月11日(水)海王星が衝 地球から見て太陽と180度反対の位置にくる。観測の好機

9月13日(金)中秋の名月。満月1日前。月見団子をお供えして、伝統的なお月見を楽しんでください。

9月14日(土)満月です。満月の時は、クレーターはあまり見えませんが、海の部分の色や、クレーターから四方八方に広がる光条が良く見えます。

9月22日(土)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月のクレーター観察の好機です。
9月27日(金)から9月29日(日)第96回乙女高原星空観望会

9月29日(日)新月 前後数日は一晩中月明かりの影響がなく、星空の観測に絶好。

★9月の星空情報
全ての図版は、クリックやタップをするとさらに大きく表示できます。

☆惑星の合、外合、内合、衝、東矩、西矩、東方最大離角、西方最大離角ってなに?
地球が太陽の周りを公転する軌道より内側の軌道を公転する水星と金星を『内惑星』、地球より外側の軌道を公転する、火星、木星、土星、天王星、海王星を『外惑星』といいます。
下の図からもわかるように内惑星は地球との位置関係により、地球から観察すると月のように満ち欠けします。

惑星は、「合」の位置に来た時は太陽に近すぎて観察できません。内惑星は、ふたつの「合」があります。内惑星は「内合」の付近にいる時に、地球との距離が一番近くなり、「外合」の付近にいる時に地球との距離が一番遠くなります。外惑星は、「合」の付近にいる時に地球との距離が一番遠くなりますが太陽に近すぎて観察できません。「衝」の位置付近にいる時に地球との距離が一番近づき、深夜に南中し、地球から見える視直径が一番大きく明るく見えるようになります。「東矩」は地球から見て太陽から東側に90度離れた場所に来た時を言い、「西矩」は地球から見て太陽から西側に90度離れた場所に来た時を言います。東矩の位置に外惑星がある時、太陽の日没時に外惑星は南中し、西矩の位置に外惑星がある時、太陽の日の出時に外惑星は南中します。
惑星の位置説明
 

☆海王星にチャレンジしてみよう。
海王星が9月11日に衝になります。海王星は太陽系の惑星の中で一番外側を回る惑星で、地球の直径の約4倍もある比較的大きな惑星なのですが、地球からの距離が一番近づいた時でも地球から太陽までの距離の約30倍も遠く、明るさは7.8等しかなく、暗く小さくしか見えないので、見つけるのはやや困難なのですが、今は、みずがめ座のφ星(明るさ4.2等)の近くにいるので、普段と比べるととても見つけやすく、観測のチャンスなのです!7.8等級の明るさはなので、弊社の小型望遠鏡ラプトル50でも目を凝らせば見つけられる明るさです。今回のように目印の明るい星がないと、8等前後の星は、それこそ夜空に数万個はありますか、どれが海王星なのか見分けるのは困難ですが、今回は目印となる星があり見つけやすいという訳です。こんなチャンスはそうそうないのです。
ガイドマップを頼りに見つけてみましょう。まずはみずがめ座を見つけましょう。
みずがめ座海王星見つけよう!



みずがめ座を見つけたら、星図を頼りにφ星を50倍から100倍の接眼レンズをセットした天体望遠鏡の中心にφ星を入れて、下の星図を頼りに海王星を見つけてみましょう。
海王星正立像チャート

海王星倒立像チャート

海王星正立鏡像チャート





○どんなふうにみえるか。
天王星や海王星は、ラプトル50やラプトル60のような、小さな望遠鏡で観察しても、土星や木星のように面積をもった像としては見えません。それは余りに遠く小さくしか見えないからです。アトラス80のような、口径8センチの望遠鏡で160倍近い倍率を掛けてよーく観察すると、恒星とは違い面積を持った小さな小さな丸い像であることがわかります。特徴的なのは色で、天王星は僅かに緑がかった青色。海王星は薄い青色の小さな円盤像であることが分かるでしょう。


○分類
海王星は、天王星とともに、巨大氷惑星に分類されている星です。土星と木星と同じように海王星は、分厚い水素やヘリウムの大気が取り巻いていますが、その大気の下は、水やメタンやアンモニアの氷が分厚い層をなし、中心には岩石で構成された核があります、木星と土星のような巨大ガス惑星とは区別して、巨大氷惑星に分類されています。

○発見
発見は、その前に発見されていた天王星を詳細に観測したところ、予期しないふらつきが観測され、天王星の軌道が、未知の惑星の重力に乱されている事がわかりました。それを逆算して、未知の惑星が、この辺りにあるはずとフランス人の天文学者ユルバン・ルヴェリエの計算により予想された位置を集中して観測した結果、発見されたのが海王星だっとのです。発見者はドイツの彗星を専門的に研究していた天文学者ヨハン・ゴットフリート・ガレで,1846年9月23日のことでした。現在は、計算者であるルヴェリエとガレによる共同発見ということになっています。

○表面のようす
地球からとても遠いので、地球からの天体望遠鏡では長年表面のようすの詳細を観測することはできず、初めて表面のようすの詳細が分かったのは、1989年の探査機ボイジャー2号のフライバイ観測の時です。近年は、地上の高性能巨大望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡での観測で地球からでも大まかな表面模様の変化が捉えられるようになりました。

○太陽系一の風が吹く暴風惑星
海王星の上層大気では、太陽系の惑星で最も激しい、地球の暴風の約10倍の秒速600メートルとても強い風が吹いていて、表面の模様はダイナミックに変化します。これは表面の模様の変化が比較的穏やかな、同じ巨大氷惑星の天王星との大きな違いになります。

探査機ボイジャー2号が撮影した海王星の画像
Neptune_Full.jpg




●引き続き木星と土星も観測の好機です。
南中時間が早まり、木星は日没の頃南中。土星も20時ごろに南中しますので、両惑星とも西に傾いて地平高度が下がる前、早めの時間帯に観察しましょう。
土星のリングの



★イベント情報

●2019年 乙女高原星空観望会暫定日程
第96回 9月27日(金)から9月29日(日)
第97回 10月25日(金)から10月27日(日)
第98回 11月22日(金)から11月24日(日)

最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://otome.sblo.jp/

●2019年田奈観望会スケジュール

9月7日(土) 月齢8.1 土星と木星と天王星
10月5日(土) 月齢6.7 金星と土星と木星
11月2日(土) 月齢5.3 金星と土星
最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html



おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2019年8月30日   
スコープテック 大沼 崇


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株式会社スコープテック 大沼崇のフェイスブックアカウント
https://www.facebook.com/takashi.onuma.7
天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。
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・星空と天体観測のブログ
ブログをヤフーブログからFC2ブログに引っ越しました。ヤフーブログが廃止になるためです。過去記事を含め全コンテンツを移動しております。
https://solunarneo.blog.fc2.com/
さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています!

・乙女高原星空観望会
http://otome.sblo.jp/
山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2019年の日程は上記サイト上でご案内しています。
・田奈星空観望会
また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2019年の日程は下記リンク先でご確認ください。
http://scopetown.jp/kanbokai.html
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